※嬉しい感激の日
五月の連休前に重大の決断をしていたんだよ。
実を言うと、仕入れ材料が無くなったところで牧之庵を閉めようかと考えていたんだね。
そんなことで、連休用の材料も例年より少なめに仕入れていたんだ。
連休中に来店頂いた常連さんには、その旨をお知らせして来たんだね。
過去のブログでも、それとなく呟いていた。
その事を間際まで引っ張っては失礼だと、数日前のブログでも発信したばかりだったんだ。
連休明けの週末だったけど、どうしたわけか常連さんが何人も来て下さった。
それも、開業当初からのご贔屓さんなんで、その旨は報告済みだった。
昨日、閉店時間の少し前にお越し下さった、埼玉からの常連さんのことだが。
湯沢の苗場にリゾートマンションを持っておられて、冬はスノーボード、冬場以外は登山や魚釣りにと趣味が多彩。
新潟に来ると必ずのように苗場から、わざわざ45分も掛けて牧之庵まで来てくれていたんだね。
ちょっと言え辛かったけど、彼に告げた。俄には信じられなかった様でババにも聞き返した。
「マジかよ!そんなのダメだよ!おれ、新潟に来ても行くとこが無くなっちゃうよ。もうちょっと頑張ってやってくれよ」
本気でマジに切なそうなんだ。
「店を閉めたって遊びにお出でよ。すぐに蕎麦道具を片づけるんじゃ無いから、連絡貰えば何とかするよ。」
何とか納得したよう、でもショックが大きかったみたいだった。
僕もババも切なくなった。いずれは、こう言う時期が来ることは覚悟していたが・・・・・・・。
彼が帰ってから、なにかシックリしない自分がいる。床に入っても寝付かれない。
待てよ? そんなには長くはできないだろうが、この冬シーズンにしてきたように、週末(土・日)と、祝日だけにして、平日と夜の営業をお休みにすればどうなんだ?
翌朝、ババに話してみた。ババも、やりきれない気持ちだったようで即刻同意したよ。
そうと決まれば即座に連絡、先ずはお知らせしたばかりのブログの閉店記事を削除した。
次いで、営業期間の変更のお知らせを書いて玄関先に張り出した。
早速今日から、平日のお休みに入った。
知らせてあった何人かの常連さんに、その内容を連絡させて頂いた。
涙が出るほど、嬉しい感激の日だった。これだけでも、蕎麦屋をやって良かったと、我が人生に刻まれた大きな宝。
火野正平さんじゃないが「人生、下り坂最高!」、我が人生に悔い無しじゃて。
かといって早晩は閉店の時期が来る。
目標を確り立てて、ゆっくり、無理せず、楽しみながら、お客様とお付き合いができればと・・・・・・・
まずは、満17年間(7月15日)までは、もう少し頑張って楽しもう。
完全閉店は、お盆過ぎと定めて、もうしばらくのお付き合いの中で気持ちの整理をしていこう。
それまで、もうしばらくのお付き合いをお願いいたします。