☆そば切り包丁ができてきた
ババの同級生に、金物の職人さんに嫁いだ女人がおられる。
ある時に、ご夫婦で牧之庵にお蕎麦を食べに来てくださった。
話の成り行きで、包丁類を作ったり、研ぎの職人さんであることが分かり、いろんな話をしているうちに商売のことに話が移った。
そば切り包丁も作っている事を知らされ、破格の値で、作ってもらうことになった。
今、5丁ほどの蕎麦包丁があるが、形や重さが気に入って愛用している物は一丁、開店以来5年間、気に入って、その包丁のみを使い続けて来た。
しかし、この愛用の包丁は、使い勝手は満足しているんだが、欲を言えば、長さがもう少し欲しかったのだ。
願ってもない話に、躊躇なくお願いした。
ご主人に、愛用の包丁を見ていただいて、重さ形は今使っている包丁並みに、長さを33センチ、幅15センチにお願いし、廉価で丁寧に作っていただいた。
ほんとに有り難し、感謝である。今まで愛用していた包丁は、うどん切り専用に使うことにした。
うどんは塩が含まれるので、どうしても手入れを怠るとサビが出る。
日曜日(1日)に出来上がって持ってきていただいた。早速、初切りをしたが、さすがに見事な出来映えである。
長さは、材料と目方の加減で1センチ伸ばして34センチ、いままでの包丁より長いので、少し勝手が違うようだが、使い勝手は実に良いようだ。
ちなみに重さは1.5キロ、自分に一番あった目方の様だ。
ところで、この御仁、物作りの職人さんだけはある。
外山康雄「野の花館」で買い求められた、アザミの絵が描かれた布に筆字で一添え書き、額縁は金物製品を納める桐材を使って、ご自分で作られたという。
さすが職人芸、何をやられても器用で味がある。