すっかり忘れていたが、昨日から夏の土用に入った。
今年の「土用の丑」は30日で、明けは8月に入って立秋(8日)の前日(7日)に明ける。
蕎麦屋に変身した親爺はウナギが大好物、会社勤めの頃は、殆どが外食だったので、出先の鰻屋に駆け込んでは必ずと言っていいほど「土用の丑の鰻」で舌鼓。
蕎麦屋になってからは、丑の日に食べると言うよりも、土用の期間に何度かババが食べさせてくれる様になった。
家の家族は、嫌いではないが、余り好んでは食さない。食卓には、僕だけ鰻で他は別の物が並ぶ。
買い出しは殆どババの仕事だから、特別の事情がない限りババの目線には店頭に並ぶ鰻は目に入らない。
食べたい時に「今日は鰻が食いたいなあ〜」「今日は土用の丑の日だなあ〜」と催促する以外ない。
最近は、16日の夕食に催促なしで親爺の卓前だけに鰻が添えられた。
そう、我が輩の「還暦の誕生日」なのだ。今回の地震のあった夜、塩沢祭りの花火当夜のことだ。
繰り延べて、18日の定休日に還暦祝いをすることなど、微塵も知らないない僕は、例年とは違って質素だな?とは思ってはいた。いつもなら、子供や孫がみんな来て一緒に飲んで夕食を食べるんだが?
長女は来たが何時もと違い素っ気がない?
「そうか、みんな忙しいんだな、二女達は今年から新居を構えたから家より花火は近くで見れるし、地震もあったしなあ〜」さほど気に留めずに鰻で一杯。
その内に花火が一発「ドーン」、外に敷物を敷いてみんなで移動した。
「中越沖地震」の大惨事を知る術もなく。
被害の甚大さを後で知ることになる。
僕にとっては、生涯忘れることのできない日。
「地震」と「花火」と「還暦の誕生日」となった。 合掌