「ウウ〜、ウウ〜」、最も静寂の時間帯に鳴り響く、消防自動車のサイレン音にビックリして飛び起きた。
辺りが静かだから、余計にもの凄い騒音となって響き渡る。
1台、また1台、3台、5台と、数え切れない程のサイレンの音、走り行く車の音、二階の窓を開けて車の行く先を追うが、牧之庵からは確認できないんだね。
時間は、早朝3時を15分ほど回った頃か?寝巻き姿で通りまで駆けだしたんよ。
ウワー!、こいつは大変、遠目からは、三軒同時に燃えているように見えるが?牧之庵からは、直線距離にして1キロちょっと、もの凄い勢いで炎が見える。
けたたましく駆けつける消防自動車、野次馬の車の音。
我が村の消防団も出動した。あちこちから、聞こえてくる見物人の大きな話声。分家の親爺と軽トラで現場まで走った。
どの家々からも灯りが見え、野外にたむろして心配そうに見入る近所の住民。
現場は消防車や野次馬の車でいっぱい。ある運送会社の倉庫一棟と、30メートルも離れた作業所が同時に燃えさかる。
20分ほどして帰ってきた。帰るなりまたビックリ、娘から電話があって、1時間程前にも、別の場所で建設屋の倉庫が燃えたんだとか?
そうこうしている間に、辺りは明るくなってきた。時計はすでに4時を回っていたんだ。
ここ暫くは、火災なんかなかったのに、今朝に限って、それも同じような時間帯、共通して人気がない倉庫や作業所だけ?
行き会う人々が、挙って首を傾げ、あってはいけない「◯火」、「◯◯火」の可能性を口にしていた。
お陰で寝不足だ!変な時間に起こされたから、改めて床に入るまでもなし、作業着に着替えて畑仕事をすることにしたんだ。
花を植える床を作り、またまたコンパニオンプランツの追加作業。
間もなく、起きてきた母親が花を植えた。早朝から、とんだハプニング、時々睡魔が襲う。
今日一日は、この話で持ちきりだろうね。
クワバラ、クワバラ・・・・・・・