♪ややこしい、花の名前?
昨日まで、玄関先に生けられた「花菖蒲」 小川の縁で咲くハナショウブ
「菖蒲」、この漢字は、なんと読みますか?「しょうぶ」、「あやめ」、両方とも正解なんだね。「あやめ」を漢字に変換すると「菖蒲」、「しょうぶ」もまた「菖蒲」と変換される?日本語は、ややこしいたらありゃしない?同じ漢字なんだね〜。
さて、先週牧之庵の外玄関に、ババが生けたこの花は、一体何じゃい?答えから先に言えば、「花菖蒲」なんだね。この、ややこしい名前の仲間には、ショウブ、アヤメ、カキツバタ、ハナショウブとあるが、先ずは、似たもの同士の、アヤメと、カキツバタから、先に片付けるとするかいね。
アヤメとカキツバタ
牧之庵には、カキツバタがないので、実物での区別ができないが、調べてみると、ああそうなのかと、納得できる。
先ず最初に、有名なことわざ「いずれアヤメかカキツバタ」、主に、美人の二人の女性を対比して、優劣つけがたいほど美しくて、区別できないことを言うんだよね。当のアヤメ、カキツバタは、なるほど、花の色、形では似たもの同士で、ちょっと目には分からないんだね。でもね、偉大な先人たちは、それなりに異なっているから、よく調査、観察して名前を付けたんだね。先ず、二つの写真からご覧あれ(牧之庵には、カキツバタがないから、その写真は他所からお借りしました)
アヤメ(牧之庵の裏庭で、もうとっくに花は終わった)
カキツバタ(写真はお借りしたもの)
花の付け根の部分をご覧あれ。双方見比べれば、ハッキリ違う模様だね。「アヤメ」は、紺と黄色の派手な紋様、まるで、蝶々の羽の様、一方の「カキツバタ」は、白の線が一本だけ、なるほどガッテン!
生態系は全く逆なんだね。アヤメは、乾燥地を好むが、カキツバタは、その逆で湿地を好むんだね。だから、生息地を見れば、一目瞭然だね。
ショウブとハナショウブ
一般には、ハナショウブ(花菖蒲)のことを、ショウブ(菖蒲)と呼んでるよね?僕も、最近まで同じもんだとばかり思ってたね。○○菖蒲園とか、菖蒲祭りとか、普通に呼んでるからね。ところが、こいつはまるっきり異なるんよ。これも、先ずは写真で。
ハナショウブ
↑牧之庵の店の前の小川の縁で咲く花菖蒲。盛りは、やや過ぎた感じだね ↑黄色の花弁を確認するために、1本折らせてもらっらよ
先ずは、ショウブとの違いを見る前に、上の奴らとの比較を見てみようか?そう、こいつの見分け方も、花の付け根の部分の模様なんだね。花菖蒲は、黄色なんだね。これで一目瞭然だね。背丈もこいつが一番高い。こいつも、ガッテン!
さて、最後にショウブだが、こいつは直ぐに見分けが付くんだね。大体、花なんかじゃないからね。先ず、写真から。
ショウブ(菖蒲) 牧之庵の裏庭の池や縁に生えてるんだね。花もつけるには付けるが、5センチほどの棒状の花、とても、花と呼ぶほどの物じゃないね。こいつだけは、全く別物なんだね。だけど、名前がややこしい。アヤメ(菖蒲)と同じ漢字だから、漢字だけで読んだり、写真を見て漢字で書けば、どちらも「菖蒲」となるから、変な事になるね〜。
ところで、このショウブなるもの、我が地方では「節句菖蒲(せっくしょうぶ)」と呼んでいるんだ。端午の節句頃に、お風呂に入れて、俗に言われる「菖蒲湯」にして入ったもんだよ。独特の爽やかな香りがして、スッキリするんだね。昔は、田圃や、小川の縁に、ごく当たり前に生えていたが、今は改良工事等で姿を消してしまい、普通では見れなくなっちゃった。こいつは、親戚が一株持ってきてくれたんだが、ハチャメチャ増えるんだね。さて、ガッテンかいね?