一昨日の忘年会のことなんだが、ホント久しぶりに昔の職場仲間と話すことができたんだね。
たまには、社交辞令のお付き合いも大切だなって、つくづく思わされてね。
こんなド田舎の、農家の長男が勤める会社なんか、そりゃ〜限定されるってもんよ。勤めると言っても、大した会社があるわけもなし、あっても、せいさかチンケの部品製作会社か、土建屋あたりが相場なんだね。完全に農業に見切りをつけて勤めても、地方公務員で役場勤めか、農協程度のそりゃチャチなもんなんだよ。
農業も随分と様変わりしちゃってね、半端の規模じゃ喰っちゃいけないんだね。
まあ、そんなことどうでもいいんだけどね。そうそう、昔仲間に久しぶりに会えたって話だったね?
その忘年会の話なんだけど、昔の職場仲間が5人ほど集まっていてね、みんな現役を離れた連中がなんだけどね〜。
おいらも、辞職して7年以上経つから、かなり前の話になるんだがね・・・・・・・・・。
僕を含めて、みんな歳とったね〜。7年って長かったんだなあ〜・・・・・・・・つくづく感じたよ。
お酒も、かなり飲んじゃった頃、所属は違ったが、当時、同じ立場にいた人がお酌に来てね、いろんな話が始まったんだよ。
僕より2つほど年上なんだが、去年退職したそうなんだ。
「おい、おまえさんなんか、俺と違って中途退職者じゃねんなんが、特別退職金がいっペ出たっぺ?」
「なしてや、バブルの頃と違うすけに、ほっけの不景気の最中、そんげんが出るわけねっぺがな」
そりゃそうかも、今のご時世、時代背景が悪すぎるもんな。
10年以上も前ならば、どうも、ご苦労さんでしたと、会社あげての送別会があったり、感謝されながら特別に貰えた退職金や、あれこれ・・・・・・・・・・・・・
世情変われば、この有様、肩を叩かれる前に失う、職場の倚子・・・・彼もいろいろあったんだ?歳をとっていたよ。
余程、我欲の猛者でもなければ、平気の顔で居座る事もできず、過去の労苦も跡形なく消滅、逃げ去る様に職場を退く。
バブルの崩壊と伴に、長期に続いた経済不況、弱った挙げ句の世界恐慌?
運、不運(時代背景)も時勢の流れ、定めとばかりに愚痴る酒席。
宴たけなわも何のその、歳相応の愚痴の世界。
アア・・・、歳をとったわい、そういう風になりたくないと、常々思って今日ここまできたが、気が付けば、ドップリと浸かってしまった自分が在る。
何だかんだとほざいても、綺麗事では通らない現実、かといって、どうすりゃいいんだ?
寂しそうに呟いた「立場上、何人もの部下送ってきたよ。これ以上、自分だけ居座るわけにはいかなかったんだよ。不景気になってからは、いつも辞表を懐に入れていたんだよ。上にいる者も、下にいる部下も同じ生活がかかって居るんだからな、居座る方が辛かった」
それはそうだったんだろう。何でもなければ、そんな苦労もしなくて済んだはず、みんなに祝福され、感謝されながら有終の美を飾れたろうになあ。
人生って難しい、運って過酷だ!
そんな思いで、久しぶりの忘年会に、昔の仲間と初老の愚痴を肴に飲んできた。
ゴルフ好きの彼「俺、ゲートボールしてるんだ・・・・・」
「そうかい、それもいいな」と云いつつも、内心「まだ若いんだから、ゴルフにしたら?」
言いなかった、気持が痛いほど分かってるから・・・・・・・