残雪の多かったこの春先だったが、連休前の高温が続き、あっという間にすっかり消えた。
ようしたもんで、あっけいっぺあった雪も、時期が来いばけいるもんだない。
桜も、アレヨアレヨと開花しちゃって、満開を少し過ぎちゃった様だ。今年は、どういう訳か、花の付きが半端じゃなく多くて、重たそうにくっついてるよ。
ブナの葉っぱの開き具合も遅い。漸く若葉がホケ出してきた。この葉っぱの状態で、例年の山菜適期を判断するが、この分だと、どうもね〜、かなり遅れる感じだね。
何しろ、蕗の薹の適期で、山には相当量の残雪がある。
こんな年は、あれもこれも同時に、山菜の適期を迎えるんだよ。
時期が来れば待ちきれずにソワソワと落ち着かない。早いと分かりつつも、どうしても現地に行って、確認しないうちは気が済まないから困ったもんだ。
そんなわけで、ちょっと偵察がてら行ってきた。案の定、完全に遅れてる。兎に角、予想も付かないほどに雪の量が多い。
コシアブラなんか、若芽が膨れ始めた程度で、はたして適期は何時の事やら?
連休を前にして、山菜の類が全くなければ空寂しい。
☆蕗の薹(フキノトウ)
それでもと、今が盛期の蕗の薹を、タンマリと採ってきた。
山菜は、とれば採ったで後処理が大変。蕗の薹は、ゴミや土などを綺麗に洗って、用途に合わせて仕分けする。
天ぷら用は蕾が開かない形の良い物を選んで、そのままも状態で冷蔵庫に、蕗味噌用はサッとゆがいてからビニール袋に入れて冷蔵庫で保存する。
☆辛味大根
秋の収穫野菜として「辛味大根」を作っているが、半分くらいは収穫せずに畑に放置する。
彼らは、雪の下で一冬を過ごし、春先の雪が消えた時季に水気の多い物を抜き取って使う。
辛味大根は、一般の大根とは異なって、根菜が土の中にスッポリ埋まっているから、冬場の凍結もなく、春先の保存もそれなりに長く保つ。
かなりの辛さがあるので、ほんの少し盛りそばの脇に添えて供している。
好き者にとっては、この辛さがたまらなく美味しいが、癖になって、端境期には物足りなくもなる。