☆桜の開花予報が出て
一昨日、用事があって車のハンドルを握っていた。
民放のラジオから、桜の開花予想をしていた。
何でも積算温度が600度とかで、蕾の状態、例年のバックデータ等々を基準にして予想をするんだとか。
ちなみに東京は、3月18日と予想していた。
気象庁と自分の予想とでは、例年3日くらいの誤差があるので、21日か15日だろうと。
そんなことで、昨日気象庁が開花予報を出した。何と、18日だという。
彼が言っていた予想日とピタリ一致。桜は一端寒さにあわないと蕾が目を覚まさないらしい。
今年のように、寒さ知らずの気候だと、九州のような常時温かいところより、東京の方が早くに咲くという。
ちなみに新潟は4月に入って直ぐだという予報が出た。
我が地方も、昨日今日の冬型の気候で桜もしっかり目を覚まして、3月中にでも開花が見れるかもね?
☆越後上布の伝統を守り抜く
塩沢と言えば、織物。厳しい雪国の生活の中から生まれ育まれてきた。
「雪中に糸となし、雪中に織り、雪水にそそぎ、雪上にさらす。雪ありて縮あり、されば越後縮は雪と人と気力相半ばして名産の名あり。魚沼郡の雪は縮の親というべし」
これは、塩沢が生んだ江戸時代の文人、鈴木牧之が薯した有名な「北越雪譜」の一節である。
千数百年の歴史を持つ塩沢の織物、当時の織物は麻布が主流でした。
とりわけ塩沢の「越後上布」はさらりとして着心地が良く、通気性がいいことから、夏の着物の中でも逸品で最高級のレッテルが貼られていたようです。
越後塩沢の厳しく長い冬、農閑期の家内仕事に女性達は織り続け、家計を支え、伝統を育んできたのです。
時代は、文明開化と共に近代化し、越後上布も需要が減り衰退の一途を辿った。
時代の流れと共に、麻布の織物も様変わり、やがて越後上布をベースに新しい絹織物、塩沢織が作られ高い評価を得て来たのです。
前回ご紹介した中田屋織物、社長の中島清志氏は伝統工芸士、長女の中島律子さんが重要無形文化財技術指定の越後上布の数少ない織布として活躍している。
越後上布は、昔ながらの居座り機(いざりばた)で織り上げ、一反織り上げるに1ヶ月から3ヶ月(難しい柄)は掛かるという忍耐と努力の産物だ。
60もの製造工程を経て、ようやく完成する越後上布、麻は敏感な糸のため乾燥を極端に嫌う。
そのため常に適度の加湿と乾燥防止のための日除け、暖房は極力控えているんだそうだ。
居座り織(いざりおり)は実に原始的な方法で、文字通り、足を前に出して居座るからそう呼ばれる。
経糸は自分の腰に付けて、張り具合は自分の体で調整する。
熟練者でも日に20㎝織るのが精々、根気との勝負だ。
そんな織布、織子も数えるほどしか居ない。しかも大半は高齢者が占める。
そんな中で、伝統を継承し守り抜こうと志す「中島律子さん」は、極めて貴重な存在なのだ。
こうして、根気よく織り上げ後処理をした反物は、先日ブログで紹介した「雪晒し(ゆきさらし)」の作業に移る。
文字通り、雪にさらして漂白するのだが、今年の記録的な少雪には苦労していた様だ。
先日(3月3日)に「越後上布体験講座」行われた。
雪のある山中に場所を求めて行われ、47名の参加者があったと報じられた。
同講座の一連の指導には中田屋織物の中島清志氏があたられた。