今朝は少し冷える「寒いなあ〜」床の中で感じ取った。
ここ暫くの、春めいた朝とは違っていた。
ズズズズー、ズズー、トタン屋根の雪が滑り落ちる音だ。そうか、予報が当たったな?
急に寒くなった朝に戸惑いを感じながら、おもむろに床から起きあがって外を眺めた。
今日は水曜日、牧之庵は定休日なのだ。
一面が真っ白に染まっていた。染まっていた?雪国のこの時期には、全く奇妙な表現だが、それもそう?
既に、すっかり雪が消えてしまっていて初雪の光景に錯覚する。
久々の雪にスキー場では期待していたんだろうが、やはり期待はずれだった。
5㎝足らずの降雪は、夕方までには消え失せ、再び元に姿に変わっていた。
◆今日は定休日なので、久々にインターネットで「牧之庵」で検索を試み、ある人のブログを拝見させていただいた。
僕は接客しないから何方かは存じ上げないが、牧之庵には幾度となくお越しいただいている常連さんらしい。
東京にお住まいで、各地を食べ歩いておられる、相当のそば通の方とお見受けした。
その方のブログに牧之庵のそばに関する記述があった。
「そばが軽かった」というコメントをいただいていた。
そう!僕も今まで最も気になっていた事の一つ、実を言うと頭打ちとも言うべき現状なのだ!「軽い」実に適切な表現だと感心した。
そして納得している。
そば粉の所為か?今年のそば粉の品質か?挽き具合か?粗挽きを増やしたら?等々、いろいろ考えてきた・・・・?
実を言うと、去年あたりから考え倦ねていた事で、あれこれ試行錯誤するんだが、それ以上のそばができないでいる。
頭打ちなんです!そして僕なりの結論が出た。
そう!これ以上は「玄そば」ほか無いんですね。「軽い」と言うことは、香りが薄いんですよね。
牧之庵のそばは、北海道産、信州産を主軸に地粉(塩沢産ではない)をブレンドしてもらっています。
納品している粉屋を信用していないと言うことではないんですが、その年の生産地のそばの出来具合、同じ生産地でも、場所によって大きく変わってくるんだよね。
特に、北海道産は年によってバラツキが激しいみたい(素人の僕が言っては失礼だが)。
それぞれの固有産地は控えさせていただくが、三種ブレンドは画一的に難しい面も確かにある。
究極は「玄そば」でと、理想にはあるんだが、現時点の自分には時間の余裕が持てないでいる(どうしてもと、本気でやるきがあれば出来るんだろうが)。
そば屋を始めるときは、近隣の粉挽き農家から昔の石臼挽き(モーター付き)を譲り受けて備えてはあったんだが、現実は時間に追われてそのまま放置してある。
行く末は(そば屋を閉店する迄に)、玄そばの挽きたてで打ってみたい。
それまでに、先ずは素人から、玄人になるべく精進をしなくては。
少しでも早く、挽きたての「香りある、重いそば」を打てるべき時が来るように・・・・・