牧之庵の田圃は今日が田植え。我が集落内では、一番遅い田植えだ。作業依託している農場が8条植えの田植機で一気に植え込むから、1枚30アールの圃場も数十分で終わってしまう。
農業は飛躍的な機械の進歩で作業形態も様変わり、それぞれの作業も、始まったかな?と思いきや、もう終わっている。作業が楽になった分、高価な機械で四苦八苦。
牧之庵の田圃を依託している農場の社長に聞いてみた。トラクターが1千万円もするんだそうだ。コンバイン(稲刈り機)も700万円、田植機も数百万円、作業所には乾燥機に籾摺機、苗を育てる施設等々。
処理能力は充分あるが、殆どの一般農家はどの機械を扱ってもほんの数日間、後は作業所に保管しておく。
昔から言われてきた「百姓骨頂」。どんなに高くとも、共同で買いそろえる事の出来ないエゴ。少しばかりの農地に高い金を出して機械を揃え、早く農作業を済ませては外貨を稼ぐ。珠の休日は農作業の追われ、大型連休なんてとんでもない、この時こそが稼ぎ時とばかり、休みに合わせて作業を段取る。
ローンで買った種々の機械の支払い、収穫して残るのは飯米と僅かの手間賃。足らずして、ローンは外貨で稼ぎ払い。機械メーカーは「百姓骨頂」に似た笑い。分かっちゃ入るけど止められないだ。