☆破損した陶器の再生・補修の方法
牧之庵では、昔の古い器、木製の膳椀等を店で通常使用している。
余程注意して取り扱って貰ってはいるが、それでも咄嗟のことで破損させてしまう。
古い昔の品物は、そう簡単に補充ができなし、欲しくても簡単に手に入らない貴重な品物なのだ。
幸い、手に入ったとしても、まとまった数の品物を揃えることは大変な事なので、多少の傷や破損は修繕して使うことを覚えた。
割れた物は、瞬間接着剤で接着する。真っ二つに割れたドンブリでも、接着面がしっかりしていれば、可成りの破損状態でも接着できる。
かえって大きな器の方が、接着面が大きいので扱いやすい。思い出の器や、気に入った器を誤って壊してしまう事もある。
そんな時は、諦めずに先ずは試しに補修することをお薦めする。壊れた器の破片をなくさないで、先ずは接着する前に仮合わせてみる。
完璧に破片が残っていればベターだが、うっかりして細かな破片が見つからない場合も多い。
そんな時は、補修材で修理してみよう。
写真は、瞬間接着剤に補修材。接着剤は「アロンアルファ」だが、パッケージに用途が表示してある。この品物は、プラスチック、金属、合成ゴム、木材、陶磁器と表示されている。ゼリー状だから取り扱えも容易だ。
もう一方は、補修材の「セメダインのエポキシパテ」だが、実はこの製品は水中の穴埋めや補修が本来の役目。
破損の接着は説明不要だが、ポイントは余り付けすぎない事。接着面外の本体についたら、サッと布切れ等で拭き取り、乾いたら サンドペーパーで磨き、接面及び部外に付着した材を磨き取る。
補修は、この「エポキシパテ」を使う。中に薄いビニールの手袋が入っている。材は必要な分だけカッターナイフ等で切り取り、手で揉み合わせて使うが、説明書をよく読んで使うこと。硬化したら(24時間以上経過してから)サンドペーパーで研磨する。簡単な色あわせは、塗料を塗って調整する。
今日は、写真の陶器類の補修をした。そば猪口の注ぎ口が薄く突き出ているために破損した物、椀の欠けた物、皿の破損した物と様々。接着剤で接合だけの物、接着してパテで補修した物、破片が見つからずにパテで補修した物とある。何れも、明日以降まで放置して、サンドペーパーで研磨し、簡単に色合わせできる物は着色して完了となる。
尚、この接着補修用のパテは、木材専用の物も市販されている。使用要領は全く同じで、柱や家具等の木製品の穴埋めや補修に、これもまた重宝な品物だ。先ずは、お試しあれ。