昨日、お昼の営業が終わってから、婿どんが孫と一緒に来た。
建築関係の会社に勤務しているが、一般民家の改築に伴い、元家解体で発生した廃品家具を自宅にストックしてあり、軽トラに乗り換えて持ってきた。
前回は、書棚を持ってきたが、手入れをして牧之庵の客間に置いてある(紹介済)。
今度は古い箪笥2竿と茶箪笥1竿だ。箪笥は桐と杉材で一般的な物だが、茶箪笥は面白そうだ。
あちこち壊れていたり、金具が外れて無くなったりで、修復するには部品調達等で時間が掛かりそうだ。
牧之庵の店内はもう限界、取りあえず水洗いして、暇な時間に楽しみながら修復する事にした。
また柿渋でも塗ってみるか?その柿渋もそんなには残っていない。
去年初めて、柿渋の師匠から材料共々頂いて製法を教わった。
今年もまた製造時期が近づいたが、再度作ってみたいもんだ。
古い箪笥類は、長年使い込んでいるから、あっちこっちと傷んでいたり、虫が喰ったり、金具が錆びたり無くなったりしている。
金具の錆び落とし、無くなった金具を探して取り付けたり、虫喰いヶ所を修整剤で補修したり、板の剥がれ、壊れの修復、色合わせの塗装等、結構手間が掛かる。
汚くて壊れかけた廃品は、振り向きもしないが、見違えるほどに再生されてくると、必ず誰かの目に留まってインテリアを兼ねた実用品として甦っている。
親爺は好きで修復させているが、似たような部材の調達等を含めて、結構手間が掛かるものだ。
婿どんも目先が利いてくると面白くなってか、無闇に廃棄物処理をしなくなった様だが、親爺の方が時間がなくなった。
「昔のもの、古い物は燃してしまえば再び同じ物は存在しない。長い年月使い込んだからこそ味があり、歴史と価値がある。
取りあえず目に留まったら、処理する前に連絡するか、持ってきてくれ」と言ってあるから目先も肥えてくるわいね。
ごく一般的な桐箪笥(左)と杉箪笥(右)、桐箪笥をよく見ると引手(かん)が1個外れ、右下の小引き出しの引手が2個とも無くなっている。杉箪笥も小引き出しの引き手がない。また、引手はついているが、横飾りの金具が半分以上無くなってます。
古い物は、手を加えずに現状のままが鉄則のようですが、何処にでもあるこの手の物は、思い切って化粧し直すのも一興、塗装や装飾金具でオリジナルに変身、ちょっとした工夫とセンスで見違えるように甦る。
変身させてみましょうか?
ちょっと時間を・・・・・・。嫁の貰い手が殺到するよ?