☆3月3日のひな祭り
3日のひな祭りは、友人の退職祝いにお招きを頂戴した。
僕が蕎麦屋になる前まで勤めていた会社の同僚、この度30数年を勤め上げて定年退職された。
入社が僕と同期で、自分も勤めていれば同じ勤続年数だが、7年前に退職したので僕より7年長く勤めての退職である。
3日のひな祭りのお昼に、ごく内輪で一杯飲みたいので来られたしの連絡を受けていた。
本当はババも一緒にとのお誘いだったが、暇な時期とは申せ営業があるので残念ながら辞退した。
約束の11時半に彼が迎えに来てくれて自宅にお邪魔した。
客と言えば僕の他に奥さんの妹夫婦だけの3名、妹の旦那も同じ会社の同僚だから、日頃から気心知れた友人だ。
僕の着くのを待っていたかのように、挨拶もそこそこに座敷に通された。
そこには、5人分の二の膳付きのたいそうなご馳走が列んでいる。
内方の自分等夫婦も同じご馳走だ。ほんとに内輪だけで旦那の長年の労を祝ってやりたいと言う奥さんの優しい真心が感じ取れた。
早速酒宴、なんと言っても酒豪の集落、過去にも何度かお邪魔したが、その飲みっぷりは半端じゃない事は知っている。
時期が時期、ひな祭り(とは言っても、我が地方のひな祭りは、1ヶ月遅れで4月3日だが)、奥座敷には、倅の嫁さんの実家から頂いたという素晴らしく立派なおひな様が飾られている。
今日はひな祭り、若手はお仕事、孫らは学校。ひな飾りの真ん前で、年老いたお内裏様?、男雛に女雛?、
似ても似つかぬ異様なコントラスト。
一度酒が入れば好き者同士、年季の入った五臓六腑、おひな様も苦笑い。
時間を忘れて友の労い、酔う程にはずむ昔話。随分とご馳走になってしまった。でも有り難かった。嬉しかった。
帰りはババが迎えに来ることになっている。
「あ〜!もうこんな時間か!」こっそりと外に出て、ババに電話する。孫を連れてババが来た。
誘われてババも上がり込んでしまった。そしてご馳走になった。
そうなんだよなあ−、ほんとはババも一緒にって誘ってくれたんだった。
ババが入ればもっと賑やかに祝って?あげられたのかも。悪いことしちゃったかな?
久しぶりの友人との集い、充実した時間だった。でも飲み過ぎて翌朝は二日酔い。
働き通しの彼、暇さえあれば動きっぱなし、稼ぎっぱなしの彼。
帰り際に言ってきた「おい、もう充分すぎるほど稼いできたんだから、これからは自分の時間を大事に使おうぜ。
ここまで来たら、先が見えてる、無理しねでな」
改めて貴重な人生の節目に、忘れないで誘ってくれたことに感謝しつつ・・・・・・。