☆農家はスイッチON
朝と晩の雪量の状態をハッキリと確認できるほどに雪が消えていくよ。田圃も土肌が見える様になってきたね。
農家は雪消えと共に忙しい時期を迎えるんだ。
水稲栽培に使用する種籾の準備、塩水選と言ってね、塩水の中に種籾を浮かべて選別するんだけど、ゴミや未成熟な籾は浮き上がるんだね。
選別した種籾は、種子消毒をしてから水に浸して(浸種という)おくんだ。水分を補給して、芽が出やすい様に手助けするんだね。
積算温度100℃っていうから、例えば5℃の水温で浸すと20日掛かるって事なんだね(5℃×20日=100℃)。
雪消えを待って、雪囲い(冬囲い)の撤去が待ってるんだ。
庭木や建物等の囲いの取り外し、そうこうしてる間に車のタイヤ(冬用タイヤ)の取り替えもしなくてはならないしね。
最近は田植えが早くなったから、田植時期を逆算して育苗の準備が待ってるんだ。
播種までに、箱に土を詰めて準備しておくんだよ。
早い農家では、5月のゴールデンウェーク頃には植えるから、4月の中旬頃には、種を撒くんだよ。
だから、今のこの時期は、育苗箱に土を詰める作業が始まってるってわけよ。
(上の写真はアサツキ、もうこんなに伸びたんだよ)
牧之庵の庭先は、殆ど雪が消えたんだ。
日当たりの悪い日陰の場所に残雪が山になってるけど、春の陽射しで見る見る消えていくんだ。
その先から、季節を先取りする草花が次々に春をつげる。雪国は、この時期が一番いいね〜。
長くて暗くて寒い冬、特に越後の冬は、日照時間が極端に少ないね。
冬の天気予報なんか見てると、新潟だけは極端に雪だるまの日々が続くから、「何で新潟だけ、こんなに雪だるまが続くんだ!」って、毎日予報を見てるんだよ。
だけどさ〜、こんな冬があるから、春が待ち遠しいんだよね。時期が来ると、別世界が開けるんだ。
この開放感、充実感というか、幸福感。これって、此所に生活しなきゃ分からない世界だね。
これだけハッキリ四季を感受できるってことは、せめてもの特権かも?
そんな春が今年も巡ってきたね。
温暖化で徐々に冬が短縮されて来ている事が気掛かりだども、庭先では次々に本格的な春の訪れをつげている。
マンサクが黄色の花をいっぱい咲かせた。雪解け水の中で水芭蕉が満開、ワサビが花芽をつけたよ。
遅消えの雪の下から、文字通り「雪割草」が、福寿草も花を見せてきたよ。
そろっとスイセンが咲き出す頃かね、土の中から次々と草花が顔を覗かせるんだ。
陽当たりの良い沿道にはツクシが伸びてきた。
そんな自然に接していると、俗世界の戯言は知らざる世界、春は癒されるんだね。
今年の水芭蕉は元気がいいね〜。
でも、あんまり温かいと葉っぱが伸びすぎて花を隠しちゃうんだよね。