昨日は、終わり初物(おわりはつもん)の日だった。
時期はずれの、「木の芽」に、「フキノトウ」、「イッポンワラビ(アブラコゴメ)」、思い掛けない遅れ珍品だ!
木の芽って言うと、山椒の若葉を指すことが一般的なんだが、我が地方では、アケビの新芽の事を「木の芽」と呼んでいるんだよ。
どちらかと言えば、酒の肴に合うんだよね〜。
いつもご贔屓を頂く、埼玉の常連さん、今日もいらしゃったので、ババが木の芽を差し上げたんだ。
週末のなると、ご夫婦で仲良くリゾートマンションにいらしゃる。
ある時、ご近所のおばさんから「おめさん方、木の芽食べなされるかね?」と頂いたんだそうな。
木の芽?真っ先に山椒の若葉を連想したから、どうして食べるんだろうか?と、恐る恐る教わった通りに食べたんだそうよ。
ところが、初めて食べた木の芽、今まで食したことのない新しい食感、ほろ苦く何とも表現できない味覚だったそうよ。
以来、マンションの周りにも出ているそうで、自分たちも楽しみながら摘んで食べる迄になったそうだ。
昨夜は、久しぶりに日本酒で晩酌、親爺の大好物の鰻と、木の芽を肴に五臓六腑に染み渡る。
暑い初夏の夕餉だった。
木の芽(アケビの新芽) ←生の木の芽
茹でた木の芽 世間一般では、この山椒の若葉を木の芽と呼ぶようだね
花カツオと、ウズラの卵をのせて醤油でいただく。食べるのは大好きだが、採るのは嫌いだ。
何しろ、細い芽を一本ずつ摘み取るんだから大変だ。
手袋をはめてたら摘み難いし、指先は灰汁で真っ黒になっちゃうんだよ。
ご近所のおばさんからの、思い掛けない「木の芽」と「フキノトウ」の頂き物。
フキノトウは、牧之庵の人気メニュー「ぶっかけそば」の天ぷらに添えた。
僕が採ってきた「イッポンワラビ」は、茹でて冷蔵庫に保存し、ポン酢を掛けて辛油を垂らし、お酒のお通しとして供される。
季節外れの「おわりはつもん」、山菜に詳しいお客さんは、思い掛けない遅れ珍味に大喜びだったよ。
頂き物の「フキノトウ」 親爺が採ってきた「イッポンワラビ」
ゆがいた「イッポンワラビ(アブラコゴメ)」