ここ暫くは、梅雨らしい日が続いて、雨、雨、また雨だ。ここ南魚沼の平地の夏は比較的蒸し暑い。
周りが山に囲まれた、すり鉢状の立地から、梅雨時期は特別ムンムン、ムシムシ、湿度が高くて気持ちが悪いほどだ。
ババは洗濯物が乾かないと嘆くが、親爺はそばが打ち辛くて頭を悩ます。湿度の高い梅雨時期は、夏場でも特に嫌な時期で、安定したそばが打ち難い。
おそらくは、何処の手打ち蕎麦屋も、最も嫌いな時期じゃなかろうか?安定したそばが打てない頭に、高温多湿で打った蕎麦のモチが悪く、変質しやすく、アシが早いからなんだよ。
昨日の定休日も、朝から雨からのスタートだった。差詰め、何をする計画があったわけでなし、ただ、この時期特有の、蒸し暑さには耐え難い。
取り分け、首筋を隠すほどに伸びきった裾毛には、どうにも我慢しきれなく、何が何でも床屋だけは行く予定でいた。
もう、どれ程になるんだろう?あれは確か、わか〜い二十何歳かの当時、その頃から通い続けて、かれこれ40年ほど、通っている床屋さん。
この店のご主人は、かなりの好き者、趣味が多彩で半端じゃない!
一番は釣り、無類の釣り好き、次いで木工細工、木工芸、神楽(獅子頭)を作らせたら、天下一品、数々作って、あっちこっちに作品は分散した。
理容店を営む傍ら、若かれし頃の技が疼き、ついつい悪戯に始めた「マンガ みなみ魚沼の昔話」最初は、床屋さんに来て下さる常連客からのネタ集めからだったが、そこは天性の素質、悪戯とて本性が見え隠れする。
さすがに、若かれし頃に本気で漫画家を夢みただけはある。いざペンを取れば、隠れた才能が目を覚ます。
還暦をずっと前に過ぎてなお、その俊材能力は健在なりとて、あえてその道に勤しむ。
「マンガ みなみ魚沼の昔話」、今その取り組みは五話、うち三話は完成、残り二話は、漫画は描き終えて吹き出しを埋めるのみだ。
願わくは、後世に残す昔話(民話)として、出版できる手当はないものかと考える(興味ある課題)。
す〜と以前から、すぐ近くの小学校の季刊紙(学校新聞)に四コマ漫画を掲載し続ける。
若き頃から、各種の漫画コンテストや、投稿して賞を得たこと数知れず、生まれながらに備わった天性の才能からだ。
今日も、ちょっとしたお願い事があって、店を訪ねた。いつお邪魔しても、誰かしかお客さんがいる。今日も居た、しかし髪を切る為のお客さんじゃなかった。そうなんだね、このお店には失礼だが、部外客が実に多いんだね。
暇つぶし、お喋りに、お茶のみに、いつお邪魔しても、お客さんが絶えないんだよ「人多く集まりしは是、繁昌なり」
今日は、その一作、今や天地人で有名になった「雲洞庵」に纏わる、むか〜し、昔の言い伝えじゃそうじゃ。