これからの雪国は、お日様の出る日が極端に少なくなる。
天気はすっかり冬モードになってはきたが、それでも、この時期としては例年に比べて温暖な日が続いている。
数日前から庭木の雪囲いを始めたが、雨降りでも気温は温かいので、本格的にエンジンが稼働しない。
雪囲いの最中にナメコを発見、一寸朽ちてきた老木の山椒の根元から一株ヒョッコリと出ていた。
もしや?と思いきや、毎年出るムクゲの木を覗いたら、豆粒大の稚茸がビッシリと出ている。
ところが、気温が高すぎるのか、水分不足なのか、干涸らびている。
今シーズンは、ナメコは期待できそうもないね。
庭先にある一本のショウジョウ、もともと普通のカエデよりも葉っぱが赤い。特に春先の芽吹き時と、秋の紅葉時期は鮮やかに赤く染める。
今年は色付きが悪いな?と思っていたが、数日前に来た珍しい冷え込みで、一瞬にして真っ赤に染まり落葉が始まった。
牧之庵の天ぷらに、整った葉っぱを一枚揚げてババが一際の秋を添える。
完全に染まり切った時期を見定めて、落葉する直前に木に登って、親爺が厳選して一枚一枚もぎ取るんだが、いざ取ろうかと近くで見ると、完璧な葉っぱは実に少ないんだ。
もぎ取った葉っぱは、綺麗に水で洗ってサッと乾かしてからフリーザーバックに入れて冷凍保存する。
此奴は、来シーズンに先取りの秋の添え物として、一足早くに使うんだよ。
牧之庵の暖簾が秋暖簾に掛け替える初秋のころ、この冷凍保存した葉っぱが使われ出すんだね。
唯一枚、天ぷらにして添えられた葉っぱから、先駈けの秋を捉えて頂こうかと、一寸した演出かな。