こんな所にも、少子高齢化の兆し、団塊世代のひずみの現象が現れてくる。
12日の夕方、牧之庵で「サクラ会」と称する村内の婦人層仲間の忘年会があった。
20軒余りの小集落、小さければまとまりが良くて自治が容易である反面、例に漏れず近年の少子高齢化の兆しと、年代層のバラツキが自治の存続に警鐘を鳴らし始めた。
特に顕著なのが、自治消防団と婦人層の偏った人口分布。
自治消防団においては、新規入団者の不足から、間もなく60歳に近い団員が交代要員不足から、今なお頑張って貰っている。
僕等の青年時代は、同年代が大勢いて、青年会活動も活発で諸行事は青年会が主体で運営してきたが、今や青年会なるものは、ずっと以前に消滅してしまった。
代わって、元青年(とは申せ、年長者は57歳)も在籍する消防団が、消滅した青年団の役も演ずる。
婦人会なるものも実態は機能せず、1軒1名の女性からなる(これとて、各戸の事情で高齢化し老人層も入る)会の存続で辛うじて維持している。
前述の「サクラ会」なるものは、僕等の年代層の「嫁会」から始まったもので、7.8名のグループだが、最近の若い嫁さんは入らないから、時を経て「サクラ会」も「ウバザクラ会」の様相だ。
子供会に至っては寂しい限りだが、一際威勢を見せるのが「老人会」だ。
地蔵が語る
さて、その「ウバザクラ会」のこと。
隣の奥さん(内孫3人のババだが)が一足早く見えられて雑談していた。
「家のジジも還暦、何でも60歳から老人会に入らなくてはならない。この年代、すぐに入る人もいないようだが、会費だけは納めて名簿に載るんだよね?」だって。そうなんだよなあ〜、一軒の家で老人会に何人も入るご時世、村中が老人だらけになってしまう。
「おまえんちのジジから入会は65歳にするようにしたらなじょだっぺ?」「60歳からだと、今年っからおらちのジジが入って、らいんな(来年)がおめさん、さらいんな(再来年)が誰これの3人、次が1人、次が1人、その次が3人、んな(みんな)老人会になっちゃうっぺない」。
そうなんです、団塊の世代がこぞって老人会に次々と近づいている。
少子高齢化時代、まさに身近な現象として実感する。
老人会が自治会各組織の何役も演ずるのだ。遠い話ではなく、今すぐの実態だ。
そこで、団塊パワーがさえずる、「今は長寿のこの娑婆、老人会なんか70歳からでいいんだよ。すべて10歳順送りにすれば」。
年金だけが順送りじゃ、やってらんねいない!