「ご主人は、今後どういう気持でそばを打っていきたいと思いますか?」インタビューで想定外の質問を受けた。
咄嗟の質問に些か戸惑気味に「僕等は団塊の世代。
これまで、高度経済成長期の中でがむしゃらに働き、働かされてきた。定年期を目前にバブルの崩壊も見てきた。
これからは、同年代の人々に少しでも癒しを提供できたら良いと思う。
自分も一緒に楽しみながら、年金も余り当てにならないしね?」って答えた。
何のことはない、少し格好つけちゃった様だが、本音は、自分も楽しみながら、あんまり無理しないで適当にそばを打って、人生を楽しみたい。この歳になって、あんまり無理はしたくない。
自分と似たような感性の人との出合いがあって、少しでも自分が気に入ったそばを打って、共に美味しいと喜んでいただけたらそれで本望。
そこには、自分で好きなことができる自由時間が在って、余暇を自由に過ごせたら良いなあ〜。
我が儘で、贅沢だけれど、お客さんも適当に来られる中で、ゆったりとそばを打ちたい。
出来れば、離れに「男の隠れ家」があって、囲炉裏のある趣味の部屋を設け、薪を燃やして「つる細工や陶芸」でもできれば最高。
隣には手製の露天風呂があって、熱源は古材や薪を燃やして、一日中いつでも風呂に入られる状態になっていて、気の合う常連さんや、友人と雑談を語り合って、チンチン沸かした鉄瓶でお燗をして、鉄鍋で「ごった煮」や、川魚を焼いたり、時々、友人が持ってくる熊の肉でも煮た肴で飲み語ったりする。
片隅には山から調達した種々のツルが用意され、好みに合わせて蔓編みでもして、共に楽しむ。
好きな事を好き勝手にやれて、みんなで評して、教わったり、教えたりで
手足が汚れたら、常時沸いている露天風呂なんかに入って、時には飲み過ぎたら、囲炉裏縁で雑魚寝も良し、趣味が嵩じたら夜なべにはまるのも一興だ。
お金なんかないが、自分たちの好きな時間だけは、たっぷり在って、そんな素朴な時間の贅沢がしてみたい。
すべて手作りの「男の隠れ家」で。
これらは、紹介されている「男の隠れ家」。
夢があって、羨ましい。