今まで、何回となくブログにも紹介してきた、法曹界を目指して、一途に弛まざる努力をしている知人のこと。
今まで、幾ら努力をしても大学中退の彼の実力は、過去何度となく挑戦した司法試験には通じなかった。一時は、可能性が極めて薄いことを悟り諦めてしまった。
ところが、ある時から再びチャンスが訪れる。法律が改正され、2004年春から「法科大学院制度」が施行されたのだ。既存の大学に「法科大学院」が新設されたのだ。
以前も紹介した通り、大学中退者の彼らには、大学院の入試資格に規制が掛けられ、大卒以上の学力認定があっても、受験資格を与えるのは、ごく一部の数校に限られる。門戸は閉ざされ、受験すらできないのが現状だそうだ。
やっとの思いで、受験し合格しても、法科大学院修了自体は、新司法試験の受験資格でしかなく、弁護士になるには、大学院を修了後に、この国家試験に合格し、更に、司法修習を経る必要があるという。
新司法試験の受験回数は、法科大学院修了後5年以内の3回まで、合格率も3〜4割程度と予想される狭き門なのだ。
第1回目の新司法試験が2006年5月19〜23日の4日間で実施された。先般の新聞紙上で紹介されていた。
法務省が21日に発表したところによると、2091人が受験し、1009人が合格、合格率は48%程度だった。
上位に有名校が占め、彼が入学しようとする学校は合格者ゼロだった。74校ある大学院の内、合格ゼロは4校だけ。正直言って、他人の僕が考えても不安になる。
彼曰く「合格率なんか関係ない!本気でどれだけ頑張るかに尽きる」と。
彼は、まだまだ大学院の選択にチャレンジしようとしていた。一番の志望校であった、ある大学院に最チャレンジを計る様だ。門戸が狭いながらも、その内少しでも、あらゆる面で希望にあった条件下で学ぶ為に。
彼には、最後の挑戦、そう若くないし最終チャレンジと肝に銘じて必死で食い下がっている。
確実にものにしよう。彼には、自信が漲っていることを、僕は頼もしく感じた。弁護士になるには、そう遠くない現実だ。