今日の定休日は、草茫々となっている畦草刈りをすることに決めていたんだね。
朝食前に畑のアサツキを半分収穫して、その後に植える野菜の植え床を耕し、柵を立てたんよ。
概ね終了したところに、ババが来たんだ。
「ねえ、今日ジジは畑仕事で忙しいでしょう?」、ババがそう訪ねてくるときは、必ずと言っていいほど、何処かに行こう、って事なんだね。
概ね察しが付いてるから、「いや、畑仕事は大体終わったよ。何処かに行ってくるか?」。
実は、長女が娘を連れてきて置いて行ったんだ。
今日の牧之庵は定休日だから、自分の出勤途中に孫を連れてきて保育園に送れって事なんよ。
そこでババは、孫の保育園は休ませて、一緒に善光寺に行きたいらしいんだね。
此所暫くは行っていなかったし、4月2日に行く予定でいたが、都合ができて没になっていたからね。
ババが言う前に先に察して「孫と善光寺に行ってくるか?」。末の娘も今日がお休み日、珍しく一緒に行く事になった。
そんならばと、二女の家に電話して、次男坊も一緒に連れていくことになったんだね。
ババと末娘、孫二人、ジジの運転で出掛けたんだよ。大体、善光寺までは一般道で2時間半のコースなんだね。
県境に掛かる千曲川(新潟に入って信濃川と名前が変わる)の橋を渡ると長野県の栄村、その道の駅でトイレタイムがお決まりコースなのだ。
ババは必ず産直野菜を物色するんよ。
今日もアスパラと何かを買ったようだね。
◆途中の骨董屋で道草
左が7寸の鉢、右が8寸鉢 熱湯で煮沸して
暫く走ると、行きつけの骨董屋さんがあるんだよ。
留守の日が多くて、商売気のない店なんだが、運良く今日は居合わせた。
ババがドンブリ(昔の大鉢)を見つけて僕を呼ぶんよ。
顔なじみとまではいかないが、何度となく行ってるから、顔は覚えているようだ。
牧之庵で使う、ぶっかけそばや、夏メニューに用いる大きな器(昔の大鉢)なんだが、以前にも何個か買ったことがあったんだね。
今使ってる「ぶっかけそば」用の古鉢は、8寸鉢(24センチ)だが、なかなかこのサイズになると、骨董屋に行ってもお目に掛かれないんだよ。
ワンサイズ下の7寸(21センチ)鉢になると、少しは目に留まるるんだが、これとて気に入った物となると、そうは出回らないんだね。
それに、いい物は高いよ!今日あったんは、外に置かれていて、買い出しに行って調達してきたばかりの物だったね。
それも、8寸鉢は1個だけ、残り3個は7寸鉢だったんよ。
「おじさん、この鉢は幾らなの?ちょっと傷があるから安くしてよ」、この手の骨董屋は、値段なんか全く適当なんだね。
その時の気分、御客の顔色を伺って値決めするから、値札なんか付いてないんだ。
だから、値段交渉も楽しみの一つで、概ねの値踏みをしてから、尚、安く交渉するんよ。
結局は、親爺さんの提示に1個分の鉢をつけて貰ったんよ。
そんなに古い物じゃないが、これで7寸鉢もワンテーブル(6名)に使えるだけのサイズが揃ったんだね。
8寸鉢は、もう1個増えて充分の数が揃ったね。