外は久しぶりに雨が降った。
「ホホ、ホホ、ホホ」実に、1年ぶりにフクロウが鳴いている。
夕涼みがてら外に出て、鳴いている方向を確認した。
どうやら、燐家の大きなタモの木に留まっているらしい。
それとなく、気に掛けてはいたんだが、初鳴きを聞いてホッとしたね。
話はガラリ変わって、昨夜のお話。牧之庵の常連中の常連さんで、宝くじが当たったんだね。
今人気の高いナンバーズなんだけど、4桁のセットストレートを見事にゲット、84口の中に入ったんだよ。
昨日のお昼に蕎麦を食べに来て、夕食にご招待されたんだ。
夜の営業を終えて8時過ぎ、それまで待っていてくれたんだね。
ババと二人、少し飲み過ぎて今朝は頭が痛かったね。おまけに今朝は、市内一斉の防災訓練があって、それぞれの自治区単位で行われたんだ。
我が集落は公民館に集合、1時間足らずで終了したんだけど、飲み過ぎで大変だった。
やっぱ、宝くじって奴は、余裕のある金持ちの所に運が向くんだね。
どうでもいいって感じのお遊びだから、目の色白黒して構える者には、運が除けて通るんだ。
我々貧乏人は、くじ運が悪くて、当たった試しがないんよ。
でもね〜、こうして蕎麦屋をやってるお陰で、お客様から誘いが掛かる。
嬉しい話じゃないですか、ホントに有り難いね〜。
「もっと大口をゲットして、この次は海外旅行だね」些か酔いすぎた、相も変わらぬ減らず口、親爺の戯言。
明日は七夕だ。
今宵は遅くまで娘等が、折り紙で飾りを作ったり短冊を作ってる。
宝くじが当たるようにって、書いておこうか?