真ん丸のお月様が明々と地上を照らす。
昨夜は満月だった。終日降り続いた秋雨も、夕方にはカラリと晴れ上がり、澄み切った空気が満月の光を零れなく透き通す。
昼間のような明るさに誘われて外に出たんだ。
お盆の様な、全く歪みのないお月様が一片の曇りなく頭上にポッカリ浮かんでいたよ。
すっかり秋、吹く風も冷たさを感じさせる夜、こんな夜は秋虫も鳴くのを遠慮する。
それにしろ、すっかり秋の気配、涼しさを通り越して寒い感じで、初めて肌布団が必要な夜になったね。
昨日とは、打って変わって良い天気となった。空を仰げば秋雲が広がる。
今年初めての「ミンミンゼミ」の鳴き声を聞いた。晩夏から初秋に掛けての蝉だが、最近はめっきり数が減ってきたようだね。
「ミーン ミンミンミンミ〜ン」日中に、此奴の鳴き声を聞いて、夕方になると「ひぐらし」が鳴く。
地面には無数の穴、蝉の成虫が孵化するために出てきた穴だが、その辺り一面には、役目を終えた死骸が散在、蟻の餌食になっている。
自然界の摂理、今も変わらぬ現存風景だよ。
庭先の草花からも、すっかり秋の気配を感じられる。
吾亦紅(ワレモコウ)がワインカラーに染まる。
秋海棠(シュウカイドウ)も可憐なピンクの花を次々に開く。
酸漿(ホオズキ)が色づいて、数珠玉(ジュズダマ)が実を大きく膨らませた。
紅花はすっかり花を終え種を残す体制に入った。
今年は種子を沢山採って来年に備えたい。
昨年、友人から貰って山野草の好きな弟が育てている「レンゲショウマ」が遂に花を咲かせた!この辺では、暑い夏を順調に過ごさせるには相当難しいそうなんだね。