翌日が牧之庵の定休日だということもあって、最年長の孫がお泊まりにきた。
1年生で今年最初の夏休み、三分の二が過ぎて飽きが来たらしいんだね。
何に付けても、ジジババん家に行く、と言ってはママに叱られているようだ。昨日の定休日は、ババとお出掛けの約束をしていたんだね。
ジジは、お盆前に仕残した田圃の草刈りや、畑仕事に、一番大事な茹で釜のバーナー掃除が待っていたんだよ。
茶前(朝飯前)の涼しいうちに一仕事、精を出していたんだ。ところが、頻繁に孫が自転車に乗って来るんだよ。
三度目には、自転車から降りて畦畔の草刈り場所まで歩いてきたんだよ。
機械のエンジン音で気が付かなかったが、直ぐ後ろに来てる!「危ないよ!ジジも直ぐ行くからお家に帰りなさい」直ぐに帰ろうとはしないから、仕方なくエンジンを切って帰ることにしたんだ。
ちょうど、朝飯の時間だったしね。遠くを見ると、ババも心配そうに眺めている。
此奴、ジジも一緒に海に行こう、って事らしい?
この孫、夏休み中に海水浴に連れてって貰いないんだね。
ママがお腹が大きくなってるから、パパ一人で二人の子供を連れて海など、とても無理のこと。
そうか、もう海も遅い時期だが、これが最後のチャンスだな。ジジも一緒に行くことにした。
どうも孫には勝てないね〜。先々週は、別の孫と海に行ってきた。
そんなことで、またまた大事な仕事を中途で止めて出掛けてきたよ。
時期が遅いから、海は空き空き、浜茶屋に入るまでも無いので、適当な砂浜を見つけて遊ばせた。
波が高く泳ぐにはちょっと無理な状態だったが、打ち寄せる波に戯れて、大声ではしゃぎ回った。ほんとに楽しそうだったね。
仕事は仕残してしまったが、孫の喜ぶ姿を見てジジもババも大満足。
早速、絵日記に書いたそうだ「今日は、ジジとババと海に行って来ました。とっても楽しかったです」ってね。
帰宅したら外はうっすら暗くなっていた。急いで着替えて、仕残した草刈りの続きをした。
でもね、直ぐに真っ暗になっちゃって結局また仕残しってわけよ。
いやはや、ほんと孫には勝てないわい。