初冬の畑では
お日様が遠く離れた。
めっきり気温が下がってきて、日中も上がらず、寒々しい時期になったね。
昔痛めた古傷が、冷えてくると痛み出す。ロートルの身体は、否応にも反応が早い。
高い山々は、頂を隠して確認できなかったが、ただ一つ「八海山」の頂上から2回目の冠雪を見た。
周りでは、庭木の雪囲いが本格的になって来たようだ。立冬を三日後に控えて、季節も人々も初冬を実感してきた。
畑では、大活躍のアサツキに枯葉が目立ってきた。
時期の到来をいち早く察知した「大根」と「野沢菜(漬け菜)」が、俄に肥り出した。不思議な物で、他の野菜は寒さで縮こまっているのに、こいつらだけは、時期を覚り確実に結果を残そうと頑張っているんだね。
この連休から「おろし大根」が使える様になった。「辛味大根」は、播種時期が遅れたためか、いまいち成長が悪い。
遅くなって蒔いた来春用の「ホーレンソウ」は、2センチくらいに成長してきた。同じく来春、雪消えと共に新しいく伸びた茎を摘んで食べる「春菜(菜の花)」も、大きくなった。成長した葉っぱは、雪降り前に刈り取って、春先の新芽が伸びるのを待って、菜の花が咲く前に摘んで食べる。
早春に真っ先に利用できる青物野菜、食べきれない茎は、そのままに放置すれば、春一番に鮮やかな黄色の花を見せてくれる。これ程重宝な野菜は類がない。
図々しい奴でも
コンパニオンプランツ(共栄植物)として、ナスやトマトの間に植えていた「マリーゴールド」だが、肝心のご主人様が退役となっても、今が盛りとばかりに旺盛で、黄色の花を次々と咲かせていた。
親木を撤去する際に、余りにも見事に咲いている花を見るにつけ、一緒に片付けるには勿体ないと、蕾をいっぱい付けたやつを選んでプランターに植えたんだよ。
店先に置いていたベチュニアが終わり、何か物寂しい雰囲気だったので、枯れて元々と思い立ち、植えたばかりのマリーゴールドを代わりに置いたんだね。
プランターに植え込んだやつは5鉢だが、一株も枯れず難なく定着したんだよ。凄いやつだね!あんなに大株なのに、凄い生命力なんだよ。何食わぬ顔で、昔から居座ってる素振りよ。
普通の花が、寒さで震えているこの時期なのに、まだまだ蕾をいっぱい付けて、次々に花を咲かせているんだね。
まあ、一般の花が育たない季節、居座られても文句は言えないよ。
こいつには、勝てないからね。