床の間に飾った対の吊し雛(雛のつるし飾り)、一番喜んでいるのはババのようだね。友人等に電話しては、自分が作った如く宣伝しているんだ。ここ数日は、連日誰かが見物に来てくれるんだよ。
インターネットで検索すると、もの凄い件数が紹介されているが、歴史上からも「伊豆の稲取地方」が発祥の地らしい。江戸時代から続く稲取地方でのこの風習、その昔は雛飾りは一部の裕福な家庭だけ、可愛い子や孫にせめても初節句を祝ってやりたいと思う親心、使い古しの端切れで作った親の愛情から生まれた物なんだろうね。
近年は形が定着して、竹で作った輪に5本の赤い糸で作った物を吊り下げるが、一下げ糸に11個、合わせて55個を2組作り(110個の下げ物)ひな壇の両脇に吊しているようだ。
近年は贅沢になって、ひな壇の両サイドに飾るようになったが、おそらくその昔は、そんなに沢山吊り下げたんではなかろうが、下げ物の数や、その種類には、縁起を担いでいたんだろうね。
ちなみに、ババのお姉さん(神奈川海老名市在住・吉田みな)が作った下げ物はご覧の通り。
雀 鳩 燕 鶯
鶴 亀 海老 金目鯛
猿ぼぼ 猿っ子 犬張子 おくるみ人形
草履 座布団 三角 巾着
薬袋 宝袋 風船 俵鼠
三番奏 蝶 兎
蝉 ほおずき 唐辛子 苺
柿 栗 桃 きのこ
まだまだ沢山あるんだけど、長くなるから今日のところはこれにて失礼しますよ。それぞれの吊るし物には、一個一個に謂われや、言え伝いがあるんだけど、後日に編集することにしまして、失礼さんです。