田舎の床屋(理容ナグモ)の店主、南雲久夫氏は、この地域の民話、伝説を一冊の漫画に描こうと頑張っている。
題して「みなみ魚沼マンガ昔話」である。
既に、5話はご紹介してきた。
ちょっとの暇を見つけては描き続けるが、如何にせん、この田舎床屋には、実際の髪切り人足よりも、暇人客が多く寄せ集まる。いつ行っても、誰彼ともなく居座り、途切れることがほとんど無い状態だ。
従って、昔話もなかなか前に進まないのよ。
どの位の話の数を漫画に描こうとしているのか?別に、ハッキリとした具体的なものがあるわけでもないらしい?
ただ、しっかりとした民話は、そう数あるもんじゃないらしいんだね。
それに、地域によって、似たような話でも、微妙に違っていたり、ストーリーが途切れたり、繋がらなかったりで、なかなか、マンガに描こうとする題材に苦労しているようなんだね。
「昔から、あそこの村には、何かの祟りがあるらしい」「あの村は、昔から○○を植えると、良いことが起こらない」等々の、断片的な伝説や、世襲はあるけれど、然りとて昔話になりそうな題材は限られるそうだ。
そこで田舎の漫画家は、新作に励む傍ら、ネタ探しにも余念がない。イヤハヤ、忙しそうだ。
すぐ近くに彼の母校の小学校があるのだが、そこで発行される年4回かの学校新聞に、長きにわたって4コマ漫画を連載している。
「パパ、ママの子育て」のタイトルで描くが、4コマの中に実に面白可笑しく、世情を氏独特のタッチで捉えて、さり気なく的を絞って描写している。
何枚かお借りしてきたので暫しの御容赦を。