☆定休日(18日)の事
昨日の定休日は、終日冷たい雨が降っていた。山沿いでは雪のマークが出ていたが、予報通り雨の止み間に一瞬覗かせる山並みは、かなり下の稜線まで白く染まってきている。
六十年以上も雪国だけで生きてきたが、雪の降るパターンは、その年によって千差万別、予想は未定で、まったく、降るときにしか降らないんだね。
特に、ここ十数年来、温暖化がどうとやら、と言われ出した頃からか?予想は特に難しくなってきたんじゃなかろうか?
いや、カマキリの巣が上だとか下だとか、何がどうなってるから、今年の雪はどうなんだとか、そんな予測は全くと言っていいほど薄れてしまった。
しかし、困ったことに尺度がないと、人間って奴は咄嗟の現象に戸惑い、必要以上の警戒心から、過度の予防線を敷く。
これは、雪国に住んでいないと、まったく分からない感覚だが、雪に備える人々の周到さは半端じゃない。
何だかんだ言っても、完全に雪で埋まっちゃう(根雪−春まで消えることのない雪)のは、通常は12月に入って中旬を過ぎた頃からだが、時たま、不用意に来る初雪のドカ降りを、一番警戒しているんだね。
初雪が降ってから、必ずと言っていいほど、その雪は消えるんだが、そこまでの備えが大変なんじゃよ。
庭木や建物の冬囲い、越冬用に備えた野菜の収穫、乾燥と保存、タクアンや、ハクサイの漬け込み、等々の下準備が、初雪前を目途に準備しとるんじゃね。
牧之庵の親爺も、前の日は風邪引いて、お医者様から珍薬を頂いていたんじゃが、無理して飲んだ薬?(なぬ?酒薬か?)のお陰で、冷たい雨が降りしきる中を、雨合羽姿で野菜の収穫なりよ。
採ると言っても、大したもんがあるわけじゃなし、そのまま雪の下にしていいんじゃが、当人にしてみれば、忙しい合間に育ててきた可愛い奴ら、かじかみながら採ってやったよ。3分の1は、そのまま畑に放置した、早春、雪が消えてから、気温が上昇しない間は、暫し新鮮な「おろし」がいただける。
して、定休日の収穫とは、そのメーンは、言うなかれよ、これっぽちの、おろし大根と、辛味大根少々。
凍結を避けて水洗いはしない。土のまま干して、凍結予防をして保存する。大根おろし専用の大根で、牧之庵の「ぶっかけそば」に欠かせない。おろし大根(写真中)、辛味大根(写真右)、両品種とも、一般の大根ほどは大きくなりません。特に、辛味大根は、申し訳ないほどの大きさ(葉っぱの繁は凄い!)ですよ。
☆冬暖簾に掛け替えた
定休日が大安だった。
いくらなんでも、いまだ茜色の秋暖簾では、季節感にそぐわない。
お休み日だったが、縁起を担いで掛け替えをしたんだね。
この秋用暖簾だが、厚手の生地を柿渋で染めてある。ババが、信州の工芸品店で気に入って買い求めた物だが、使い減りが殆ど見えず、染め色が褪めて来た程度なんだね。新調してから、自分で採取した柿渋で染め直し、今回で2回目、染めるほどに渋味が出て、良い感じになってきた。