☆十五夜会
僕の集落には、50年以上も継続したいる「十五夜会」という、年に一度の飲み会(慰労会)があるんです。
二十数軒の小さな集落、農村だから非農家は2軒だけなんです。
先輩たちが、この会を始めた頃は、稲の収穫作業と言えば、すべて人力手作業でした。
鎌(かま)で刈って、ワラで束ねて、ハサ(ハッテ)といって刈った稲を何段にも掛けて自然乾燥させていました。
乾燥した稲は家に取り込んで脱穀、乾燥、籾摺りの作業を経て、漸く玄米になるんです。
昼間は収穫作業、夜間は内業で玄米にするまでの作業、昼夜働き続けでした。そこで、先輩たちは考えたんです。
秋の農作業の一番忙しい時期、十五夜(今年は10月6日)の頃を1日休んで「休養の日」にしたんです。
周りの農家は、必死で働いている最盛期に、よそ行きに着替え、近くの温泉宿で骨休み。
当時は、閉鎖的な農村世襲だったから、かなりの勇気と行動力を要したことでしょうね?
時代の変遷を経て、農作業は機械化、あっという間に終わってしまいますが、会の存続は、延々と引き継がれ今日に至っているんですよ。
ここ数十年間は9月1日に定着し、それが昨夜だったんです。
残念ながら僕は、そば屋になっちゃったから、以来ごぶたさたです。
あまりにも寂しいんで、隣の親爺が僕と同年配、悴が出るようになったんでお払い箱、数年前から牧之庵で代わりの「十五夜会」を何人かでしているんです。
「はあーーー、デンガラデンの、でっこいかか持てば、二百十日のちょいと風避けに」遠くで風祭の太鼓の音が聞こえる。
すぐ近所では、お稲荷様の祭りだっけ。秋の夜長は、心地よく更ける。
☆一度は行きたい風の盆と氷見の魚
9月1日は二百十日。越中八尾「おわら風の盆」が始まった。
以前から一度は行ってみたいと思っていた。今年は週末に重なって、とっても無理な相談。
牧之庵にお越しのお客さんからも、偶に話題になっていた。何処かの機会に、必ず行くぞ!
ちょっと足を延ばして、氷見の民泊にでも宿を取って、日本中で一番美味い魚でも食えてえなあー。