※十五夜様
10日頃から秋の収穫が始まったて今が最盛期。
ところが「女心と秋の空」、天竺では、またまた意地悪がはじまったようだ。
8月は一ヶ月も雨なしで、日本列島各地で記録的な猛暑日が続いていたのに、9月には台風だ、豪雨、地震だと未曾有の災害が襲ってきた。
はてさて、やっと落ち着いたと思いきや、農家にとっては最も大事な収穫期を迎えて連日の雨、雨、雨・・・・・。
この三連休中に、刈取を進めたいという農家の期待は大きく覆され、頭を抱える。
何でこうなんだよ! 尽く天竺に振り回される今年の気候。
一雨ごとに稲が倒れて作業が捗らない。「もう勘弁してくれよ!」あちこちで嘆きの声が聞こえるようだ。
さて、昨日はこの辺の「十五夜」、昔からの慣習を継承する農家は少なくなったようだが、牧之庵では今年もいつも通りの「我が家の行事」として行った。
何時も通り、予め餅屋さんに注文しておいたお飾り用の丸め餅と、夕食に食べるお餅が15日の朝に届けられた。
営業を終えてジジは、近くの山に行ってお飾りのススキなどを取ってきてババが壺に生けた。
生憎、外は小雨日和で十五夜とは無縁の空模様。
それでも孫は、一風変わった設えに興味津々、「ジ〜ジ、お月さんが出ないね〜?ウサギさんがお餅食べに来るの?」だってさ。
「ウサギさんがお餅食べに来るの?」、変てこりんな問い掛けに、ジジは一瞬戸惑ったが、何じゃないよ。
実は、去年の十五夜にババが、一寸口ずさんだ嘘の昔話が発端なんだね。
ババが去年、こんなこと言って聞かせたんだね。
「あのね、この大きな丸いお餅は、○○ちゃんがおねんねしていると、うさちゃんが食べに来るんだよ。だから、明日の朝になると無くなっているよ」ってね。
翌朝にババがお餅を隠しておいたんだよ。だから、去年三歳の女の孫が、本気にしちゃって覚えていたって事なんだね。
だから今年は、四歳になった孫に教えてやったんだ。
「あのね、うさちゃんはお餅食べないんだよ。うさちゃんは人参が大好きでしょう。うさちゃんはお月様でお餅を搗いてるんだよ。そうだな〜、お土産に持って帰るかもね」。
はてさて、孫は何処まで納得したのやら?
昔話も最近のご時世では、孫がうなずく説明がし難くなっちゃったね。
でも、やっぱり辻褄の合わない物語は頂けないね。幾ら何でもウサギがお餅をたべるなんぞはね〜。
取りあえずは「あのね、昨日の夜は。雨が降ってたから、うさちゃんは来れなかったみたいだね。だからみんなで?食べようか」。
孫は何とかうなずいたが、どうもはや、しっくりしないジジがいた。
大きなお餅、うさちゃん来るのかな?
ススキ、ホオズキ、ジュズダマ、山栗を飾って
ババ、うさちゃん来るのかな?
お月様が見えないね?雨こんこが降ってるね〜
※ちなみに2016年の十五夜では ↓
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