☆めぐり来る季節に
今朝は朝から雨、秋雨って感じで肌にあたる一粒が冷たく感じる。山間部を除けば、平場の田圃はすっかり稲刈りを終え、残された稲ワラが敷き込まれて黄金色から淡褐色に様変わり。田圃の畦畔に生え茂った雑草が緑色の田の字ラインをくっきりと描き出している。今日は寒い一日、牧之庵の客間は暖房がほしいほどだった。
年を重ねたってこともあるんだろうが、それにしろ時間の経過が早すぎる。「気が付いたら、もうこんな時期」って感じだ。大雪で大変だった去年の冬、春のお彼岸の中日(3/20の春分の日)に小雪が舞っていたっけ。遅かった春だが、忘れずに桜も咲いたし、少し遅れた程度で雪も消え、田植えもした。降れば降り放し、晴れれば晴れ放しの梅雨、暑かった夏、昨日のようだ。そして今、秋の彼岸が過ぎたら、駆け足で秋が深まった。これからのこの地方、山々が色付き、華やいだ色彩を描くが、それも僅かの一時、確実に足早に「暖から寒」、「動から静」、「明から暗」に移行していく。雪から抜け出たら、もうすぐ雪の世界。めぐり来る季節、めぐりが早すぎるよ!
☆ワンちゃんのことから
昨日、お隣さんの老犬が死んでしまった。「マーク」という名前のワンちゃんで、もう15年以上も家中で可愛がって来た老犬だ。老衰だったらしく、静かに息を引き取ったという。親爺さんがワンちゃん専門の火葬場で骨壺に納めて持ち帰ったとのこと。骨壺は仏壇に安置しているとか?近々、屋敷内の木の下に埋葬するらしい。
僕の家にも、数十年前に亡くなった「ジョリー」というワンちゃんが屋敷内のブナの木の下に眠っている。特に可愛がった母が、今でも切らさず花を供えている。その当時は、この辺には専門の火葬場がなかったので、土葬にして葬った。それ以来、ワンちゃんは飼わないでいる。ペットの寿命が短くて、悲しみの遭遇を避けるためかも知れない。猫を一匹飼ってます(以前ちょっと紹介)「陸(リク)」という名の雑種です。二女が独身の頃、長岡市のアパートで内猫として飼っていました。結婚と同時に我が家の猫に変わりました。子供等が小さい頃だったから、可愛がって育ててきました。その為に人馴つこくて甘えん坊、誰にでもスキンシップを求めます。
その「陸」に突然の不幸が訪れます。いや、牧之庵の親爺に不幸にさせられました。その親爺が「蕎麦屋」なんかを始めてしまったからです。それも自宅で・・・・・・。居場所が無くなってしまいました。食べ物商売、保健所の問題等々で。やむなく、養子に出すことにしました。素性のいい猫なので、養子先はすぐに見つかったんですが、末娘が猛反対。家の中では飼えないから、かえって可愛そうだよ?と説得したんですが、頑として聞く耳持たず。責任を持って、作業所で飼うことにしたんです。しかし、冬が大変、温々育ってきた環境から一変しました。湯たんぽを抱かせたりの悪戦苦闘でした。それに野良対策、かなりの数の野良がいるんです。今までは外敵知らず、それに去勢してあるお坊ちゃん、はじめから相手になりません。イジメと餌の横取られ、その度に家中で昼夜問わずの援護活動の始まりでした。あれから5年目、それなりに適応してきました。でも、迫り来る歳には勝てません。去年の大雪と極寒、前の分家で温々と居候。春になってもすっかり馴つき、しばらくは素知らぬ素振り、ようやく古巣に帰ってきました。でももうすぐ冬、「陸」の苦労と選択が待っています。牧之庵の親爺も罪悪感から抜け出せません。