ババは、生け花用にと朝市から材料を求めたり、自家生産で間に合わない野菜類を朝市で調達することが多い。
近所の農家が、早朝の朝市に出品する材料だから、極めて新鮮だ。
最近は、朝市に人気があって、市内至るところで朝市の出店が増えた。
数年前から、スーパーの一角を借り受けて新鮮な野菜や花などが並ぶ朝市も盛況だ。
当初は、農家で採れた余り物や、ハネだし(形が悪く出荷できない物で商品価値は落ちるが、取り立ての新鮮な完熟品だから、すこぶる味は良い)が主体だったが、年々休耕面積が増える中、今では朝市専門に栽培する農家が増えてきた。
高齢者の趣味と実益を兼ねて健康保持にも良いとあって一石三鳥。
しかし最近は、本気を出しすぎるあまり無理をしている傾向にあるようだ。
朝市仲間との競争意識が働いてエスカレートが気に掛かる。
欲を控えて、趣味として楽しみながら作ったら、売り手も、買い手も楽しいんだが?
出品者が自分で売値を表示して、売れ残りは引き取りに行くんだとか、売り上げの何%かをマージンとして支払う仕組みらしい。だから、売れ残りが出ないように、受給バランスを考慮しつつ、ある程度の市場原理を知っておく必要が出てきたって事だろう。
ババがよく言う「花はセンスが重要、何でもかんでも寄せ集めて、一束にすれば良いってもんじゃない。
花は売る人の花心がなくっちゃ、野菜は買う人の心を掴まなくっちゃ駄目だね。
中には酷い物が混じっていたり、欲の丸見えもある」と、専門じゃないから多少は我慢できるが、出す前に欲を控えて、心で作り、心で売りたいもんだね。
出品者には、名前表示と栽培記録(使用農薬等の)が義務付けられいるので消費者は安心して買い求める。
ババは、何回となく利用しているので、最近は出品者の名前で見分けているようだ。
牧之庵の隣のお爺ちゃんも、退職後に老後の趣味で野菜作りに勤しむ。
今朝、僕が畑で野菜の収穫をしていたら、顔を出した。
何でも、朝市が至るところで開かれたり、出品者の増加に伴って、持ち帰りが多くなったと嘆いていた。
近年まで貴重な産業として農家の副収入に君臨してきた建設業、極端に仕事が減ってしまって危機状態。
建設業社の廃業や転業が増える中、これといった産業がない地域ではお先真っ暗、労働者の自宅待機の声も聞く。
農家の長男は、仕事柄、兼業として建設業で働く人が多い。
団塊族が、ここにも多く従事している。
今朝の野良話のこと、隣の親爺さんも僕と同じ年代、地元としては、大手のゼネコンに勤務しているが、春先から仕事が逼迫して、やむなく中越地震の復旧現場に向けられた。
1時間半もの通勤距離を朝早くから出掛け、遅くなって帰ってくる。聞けば、通勤手当はカットだと言う。
始めから赤字覚悟の遠距離現場だ。先日、会社の集会があって、大々的なリストラを通告されたようだ。
あちこちで、廃業の声、新規事業に活路を求めた会社もある。
何れにしろ、先行きに不安を抱えての選択肢、この団塊族が仕事を追われ、転職とてままならぬ地方の農村地域だ。
些少の副収入を得ようと、挙って朝市に目が向けられれば供給過剰になりかねない。
その朝市から調達した材料でババは今日も生ける。
明るい話題が乏しい昨今のご時世、こんな鮮やかな華が欲しいものだ。
時に明日は、参議院選挙の投票日だ。
この時ばかりは、どちらさんも景気の良いもの言えだ?
広報車が明日の投票を呼びかけている「あなたの大切な一票を」と・・・・・・・・・・