今日は「大雪」、だいせつと読むが文字通りの「おおゆき」、暦では天地閉塞雪降るとある。
3日に降った初雪が畑にはまだ残っていて牧之庵で使う天ぷらの葉材が使えない。
例年だと、初雪は一時は消えてレ根雪になるまでの暫くの間は使っていたんだが、連日の低温で消えそうもない。
葉材のツルナ
葉材とは「ツルナ」のことだが、今年はこれで使い納めの様だ。
前にも紹介した様な記憶があるが、牧之庵の看板メニューに「ぶっかけそば・うどん」というのがある。
麺の上に野菜の天ぷらをのせ、大根おろしと汁を掛けて食べていただくんだが、この天ぷらに使う葉材なのだ。
これがないと見栄えがしないので開店以来使ってきた。
お客さんには珍しがられ「この天ぷらは何ですか?」と、よく聞かれる。
冬になると、適当な代用葉材がなくて毎年困惑しながら、やむなくセロリの葉っぱで我慢してきた。
ところが、このセロリーも葉を食べるのが目的でないため店頭に並ぶ物は殆どが葉を少し付けて切り落としてある。
それでもババは、葉っぱの多く付いている物を吟味して買ってくるのだが、本来食すべき茎の部分の処理に一苦労だ。
そうそう生野菜で食べるのも飽きてしまう。
キンピラにしたり、干し鱈と一緒に酒やミリン、醤油などで味付けして酒の肴にしたりするんだが、これとてそうは続かない。
お手伝いのおばさんや子供等も持って帰るが、そう毎回ではいただけない様だ。
本来、食べるべき部分が余り物なのだ。
5年も考え倦ねて未だ使い続けている。
今から春野菜が出回るまで冬が長いのだ。