ちょっと前に一枚の葉書が届いた。頂いたのは栃尾にお住まいの「杉野シズさん」からだった。
懐かしい昭和(主に初期から中期に掛けて)の製作人形展の案内だった。
定かではないが、1年ほど前の話になる?
牧之庵に吊し雛が飾ってあった時期だったから、季節は3月から4月にかけての頃。
他のお客さんが居ない時間帯だったと思うが、ちょっと小太りの(失礼さん)お母さんと、お嬢さんがいらっしゃってくれた。
お客様との対応はババの分野、仔細は承知しないが、なんでも栃尾の方、お土産に栃尾名産「ジャンボ油揚」を頂戴したのを覚えている。
食事を終えて、暫しババと雑談の中、古布で作った小さな人形を、自然の背景と一体化させて、懐かしい昭和の生活風景を再現した写真を見せていただいた。
大きくても20センチ足らずの小さな人形だが、見事に自然と融合して、さながら実物大で本物そっくり、あまりのリアリティにみちた作品に感銘した事を覚えている。
今日は牧之庵の定休日(水曜日)、ババの要望に応えて車を走らせた。
案内の会場は「竹山館」とあるが、記された地図が小さすぎて、ロートル夫婦の目には老眼鏡を掛けても確認できず、やむなく問い合わせ先と記された電話番号に確認して、会場の電話番号をナビに打ち込んだ。
案内を頂いた杉野さんは栃尾の方だから、会場も栃尾にあるんだろうと思いきや、ナビは小千谷IC下車を案内、なんじゃ?ちょっと不思議に思ったが、ナビに任せて走らせたら、なんと!長岡市の片田町で案内終了?「目的地周辺です」だって?
おかしいな、辺り一面を見渡すが案内写真のロケーションとは全く違う?
案内の葉書には会場の住所が記されていない。
もう一度電話を入れ直した。今度は、直接会場の竹山館に入れた。
住所は竹之高地町と分かった。今度はナビに住所で打ち込んだ。
案内開始、ナビは蓬平温泉方向に案内する?
幸いにも、片田町から10キロ足らずの場所、方向的には近くまで来ていたんだ。
蓬平温泉は、もうず〜っと前に行ったことがあるんで、おぼろげながら記憶にある。
大きな真っ赤な鳥居が見えてきた。くぐって直ぐに蓬平温泉がある。
三軒ほどの温泉お宿を過ぎて、ナビはもっと山中を指示、半信半疑で狭い山道を進むと、左前方にそれらしき館を発見。「おお、やっと来た。あの建物だ!」
狭い道路を下ると、前方にお客さんらしいご婦人が二人歩いている。
ババが「あ!あの人が杉野さんだよ!」
駐車場に車を止めて、ババが足早に駆け寄った。よかった、ご当人だった。
案内されて会場の「竹山館」に、玄関先で受付のお嬢さんが入館者の記帳を促した。
ババの名前と、そば処牧之庵と記帳。入館料は無料、玄関を入ってビックリ!
外観の洋館とは様変わり、館内は趣タップリの木造建築、野趣溢れる拘りの館内、中心には、60センチ以上もある途轍もない太い柱が!見上げれば吹き抜けに天空に伸びている!「ウヒャ〜」圧倒される!
これまた、どでかい飾り台の上に、杉野さんの人形がものの見事に融合して、グロテスクな部材に引けを取らない。
こんな山奥に、こんな素晴らしいギャラリーが?
まあ、詳細は後日にして、先ずは杉野さんの作品の一部を御紹介しましょうかね。
作品毎に一言の添え書きが「手造りの煎餅釣りした思いでも」、ほのぼのとする。