童謡唱歌、「卯の花の匂う垣根に・・・・・・・夏は来ぬ」(1番)で始まり、「五月(さつき)やみ、蛍飛びかい、水鶏(くいな)鳴き、卯の花咲きて、早苗(さなえ)植えわたす、夏は来ぬ」の5番で終わる。
初夏を代表する有名な童謡唱歌、「夏は来ぬ」の一節だ。
「夏は来ぬ」とは、国語の文法上からは「夏が来た」という意味になるそうだが、この「卯の花(ウツギ)」は1番と、5番に登場する。
ブログなるものと拘わってこの方、巡り来る季節の度に、幾度となく戯言を綴ってきたが、庭先の花々の伝令によって、季節の到来を実感できる。
初夏を代表する「卯の花」、地面では「蛍袋(ホタルブクロ)」、やがて入梅時期を伝える「紫陽花(アジサイ)」と続く。ヤマボウシも出番を待ち構える。
この冬は、重たいドカ雪のため、庭先の木々が痛めつけられた。
このウツギ類も、花芽をいっぱい付けた枝が折れて、見るに忍びない姿になってしまったが、残った枝に精一杯の力を振り絞って、初夏を告げてくれているのだ。
ちょっと寂しい花の状態だが、事情を知り尽くした身内にとっては、絶賛できる立派な花だ。
その卯の花たちが今年もまた、精一杯の夏の到来を教えてくれる。
ヒメウツギ、シロバナタニウツギは出番を終えて、昨日あたりから正真正銘の「卯の花(ウツギ)」の登場だ。
この時期には、同じ頃に開花を待っている「梅花空木(バイカウツギ)」も忘れちゃ可哀相、何れも精一杯に初夏を告げている。
牧之庵の裏庭で咲いてきた「梅花空木(バイカウツギ)」、名前の通り梅の花に似て、可憐な花だ。卯の花(ウツギ)と、同じ様な時期に開花する。
本家本元の「卯の花(ウツギ)」の花。この辺の山には殆ど見ることができない。代わって紅色に咲く「タニウツギ」が、越後を代表するウツギ一族の花だ。この時期に山に行くと、紅色で鮮やかに染まる。但し、地元では「火事花」と呼んで嫌われている濡れ衣の可哀相な花だ。
こいつも、ウツギの仲間だが、「紅花梅花空木(ベニバナバイカウツギ)」という園芸種だ。別名「マジシェン」と呼ばれる。
近隣では殆ど見ることができない、珍しい花だ。形状は、ウツギと殆ど変わらないが、花が白と紅だけの相違。以前のブログでも触れたが、撲的には「ベニバナウツギ(紅花空木」と呼びたいね。どう見ても、花が梅花じゃないからね。改名したい程じゃよ。