我が集落は村名を戸籍上「大木六新田」と称し、通称「古川」と呼ばれている。
しばらくは20戸の小さな集落だったが、今年の冬に一人暮らしの男性が亡くなり1戸減って19戸になってしまった。
老人の組織があり、60歳から会員を募って運営され、その名は「古川寿会」と称する。
蕎麦屋の親爺も60歳でババと同時にお仲間にいれて頂いた。
3年前には30人近くいた仲間(会員)だが、今では22名、特に去年(27年度)は一週間足らずのうちに3人も亡くなってしまった。
27年度(会計年度)中に、6人もの高齢者がいなくなった。家の母親もそのうちのひとりだ。
「古川寿会」の主なる活動は、公民館(集落センター)の障子紙の張替え、年末のしめ縄(神社、公民館)取替え、神社境内や墓地の芝刈清掃、花壇の管理、土地改良祈念碑の境内管理などを通し、年に一度の慰安旅行、宿泊で忘年会などで親睦を高めている。
GW中の6日、募って祈念碑の広場の一角に設けてある花壇に花の苗を植えた。
この花壇管理は、かれこれ十数年の活動だが、これまで続けてこれたのも当初から花の苗を破格の単価で分けて下さった、苗の生産農家(荒川さん)のお陰があってこそなんだ。
「おまえたも(あなたがたも)、ボランティアで花壇の管理をしてくれてるんだすけ、今まで通りのお金でいいぜ」
そう言ってもらって十数年、おかげさまで県道沿いに綺麗な花が毎年見れる。
ちなみに、支払う苗の代金は相場の2割にも充たない。ほんとに有り難いこと、感謝、感謝である。
今年も立派に花壇ができた。
言ってみれば、管理する我が「古川寿会」と、苗を安価で提供してくれる「荒川さん」との合作花壇、共同ボランティアなんだね。
なんかここに来て、世知辛い世の中になってきた?せこい犯罪が絶えない。この田舎でも、空き巣が頻繁に起きてるそうだ。
今までは、夜に玄関の施錠をする家なんか殆ど無かったが、今は危なくてとんでもないことになってしまった。
朝夕に車で通る会社員、通りすがりのドライバー、通勤通学の定期バスの中から、あるいは徒歩で自転車でのお使いに、朝のジョギング、犬の散歩と皆それぞれに、綺麗に咲いた花壇を眺めながら「おお!綺麗だね〜!」。
通り掛かりの人の目を楽しませ、忙しく疲れた気持ちを癒やし、しばしの豊かさと安らぎを感じさせてくれる。
村中の田植え作業が一段落した頃に、慰安旅行の事業計画が盛り込まれている。
高齢者の仲間入りして久しい蕎麦屋の親爺、男性会員の先輩諸侯が相次いであちらに行って、集落では急に頭の方になってしもうたわ。
こればっかりは、上には上がりとうないんじゃが・・・・。