蕎麦屋の親爺、相変わらず雑事で忙しそうだ。
蕎麦屋は暇なれど、雑用に追われっぱなしだ。
雑用の半分以上は自分で作るもんだから貧乏性の性分は直しようがないんだね。
誠をもって「貧乏暇なし」よ。
さて、最近の親爺の動向を探ると?
早朝5時前、田んぼの水見回りから一日が始まる。潅水すれば止水も必要。
畦の草も伸びてきた。そろりと2回目の草刈りも待っている。
畑仕事は一段落した様だが、連日のカンカン照りで朝晩の散水が日課になってるらしい。
それに、雑草が生えてきたらしく、暇を見つけては草取りしてる。青虫が付いたと消毒もしてたぞ。
庭の雑草処理も一苦労。そろりと3回目の除草剤の撒き時期らしい。
そう言えば、またまたペンキ屋の仕事始めるらしい?なんか、3.4日前から車庫に足場が掛けられた。
そうこうしてると、庭木の刈り込み、剪定時期が目前に控えてる。
☆たとえば、昨日の一日
朝5時半頃かな? 隣の親爺と大きな声で話してる。
田んぼに除草剤が、何たらこうたら?
どうやら、村の田んぼ(過去何回か出てきたが、集落に区有の田んぼがある)に除草剤を撒くらしい。
実を言うと、その田んぼの栽培管理を爺二人が負かっていて、今朝もその作業の一環。
二人でせっせと撒いてきた。
日中は、普通に蕎麦屋の仕事に勢を出すも?
はてまた、その様子が怪しいんだ?
なにやら厨房でおかしな会話?「あしたは定休日だから、今日の蕎麦は少なめに打つかな」、「そうだね、残らない様に少し打って、早めに閉めて出掛けよう」。
なんじゃ?「出掛けよう」だって?
そうなんだ、今、中学校じゃ魚沼地区の選抜球技大会とかが始まって、このご老人夫婦、なにやら孫が出るってんで企んでるんよ。
よりによって、お客さんが開店同時に挙ってお越し、少なく打ったそばが忽ち底をつきそうだ。
「済みません。お蕎麦が少なくなって、大盛りは無理ですので、普通盛りでお願いします」と、ババが頻りに頭を下げている。
そのお客さんの帰り際にババ曰く「誠に済みませんでした。実は、これから孫のバスケの試合があって、今朝は少なめにお蕎麦を打ったんです。ちょっと早めに店を閉めさせて頂いて、応援に駆けつけたいんです。ごめんなさい」。
そのお客さん「ああ、そうなんだね。実は家の子供も今日は試合なんですよ。早めに行ってあげて下さい」。
そんなこんなでジジババは、急いで店を切り上げて、隣の市まで車を走らせた。
取り分けババが可愛がった初孫も、今は中学校の三年生。
なにを置いても駆けつけたい親バカ、大きくなって関わりが持てなくなった分、陰に隠れて密かに見守る親心。
分からぬでもないが、この日勝ったから、明日も応援に行くらしい。
今日も勝ち進むと、今度は中越大会で長岡が待ってる。無論、ババは行く気満々。
でもこれは「雑事」なくして、「大事」じゃて。
6月10日(金)に加筆 ちなみに、この日は勝ち進んで2位で中越地区大会の出場権を獲得。
6月27日(月)は、爺だけでお店を営業、ババはお休みでして長岡に応援?に行くと意気込んでいる。