☆一の宮(十二講)
昨日の定休日、早朝祝砲が上がった。
12日は隣村の「一の宮(十二講)」で、昔から続いている農具市が開かれる。
奈良の東大寺のお水取りと同じくして、これが終わると春が来ると言われてきた。
幸いの良い天気、定休日と重なったので、ババが娘と孫を連れて行ってきた。
手作業が主体だったその昔は、春先の12日のこの市で、農具を補充した。
遠くは長岡市当たりからも来たようで、有名な市だったんだ。
でも作業形態が様変わりして、最近は農具の店は数えるほどで、辛うじて鍛冶屋さんが1店(家の部落の1軒だけ)、竹細工等の用具の店が数店出品するだけになった。
露天商が連ねて、さながら村祭りに変身してきた。
今でも、この地区の小学校は、半日で授業を終えて子供等は足早に帰宅、お小遣いを貰って楽しみに出掛ける。
笠に
竹細工
ただ一軒になった村の鍛冶屋さん
時代は変わりこんな物も出品される
☆親爺は「かえし」作り
親爺は、一の宮どころじゃないんだ。
残り僅かになった「そばのかえし」が気に掛かっていたんだ。
これから作るのはお盆から使い出す「かえし」だが、今日は醤油が7斗、時間はたっぷり一日を要す。
早朝から取り掛かって、夕方まで掛かるんだ。
一回に1斗ずつ煮かえすから、7回の工程が必要なんだ。
1斗の濃い口醤油に、適量の砂糖とミリンを混ぜて、中火で一時間弱は掛かるから、所要時間は単純に7時間は掛かるって勘定だ。
かえしは、年に3回程度作るが、半年を目安に寝かせてから順次使い始める。
だから、一番最後は1年も寝かせた物を使うことも希ではないんだ。
☆紹興酒の瓶開き
さて、かえしを作り終えて夜には、友人を呼んであるんだ。
そう、前にも御紹介したんだが、ババのお姉さんの旦那から半年以上前に頂いていた5年物の紹興酒があるんだ。
何しろ瓶の中に入っていて量が多いもんだから、いつ開けようかとチャンスを伺っていたんだけど、先日の飲み会で、今日の一の宮が定休日なので開ける事にしていたんだ。
そうは言っても、かえし作りがあるんで、5時からの約束時間までに片付けようと忙しかったわい。
みんなが揃って、さて瓶を開けようとしたが、密封した頭部の石膏が思いの外厚くて硬いんだね、金槌で叩いたんだが、飛び散っちゃってどうもならない。
割らさないように、散らからない様に外に持ち出して恐る恐る漸く取り除いたんだ。
笹の葉やいろんな物で開口部を被ってあって、品質保持に念入りに密封が施されてあったんだ。
蓋を開けたら中から何とも言えない良い香り、此奴は旨いぞ!香りで察した。
案の定、今まで飲んだ紹興酒とは格段の違い、素人でも直ぐ分かる、熟成された最高酒だ!
うま〜!まう〜!飲めど飲めど底が見えず、酒豪が揃いだがそうは飲めない。
半分強は残っている。
「しっかり密閉してこの次に飲もうぜ」ってな事になって次回送り。
旨かったなあ〜。