☆雪囲い
文化の日(11月3日)に、パラっと雪が降ったから翌日(4日)の定休日は、終日雪囲いで忙しかったね。
人騒がせの気紛れ天気だったようで、以来、秋晴れの良い天気が続いているんじゃが、それでも気を抜けないのが今年の気候で、今までの奇怪現象が気掛かりなんじゃよ。
だから蕎麦屋の親爺も、負けじと庭木の雪囲いに精を出しているんじゃね。お昼の営業を終えて、夕方の営業時間までの僅かな時間を利用して、せっせと稼ぐのよ。
庭木も年々大きくなってきて、親爺が歳を取ったりで、年毎に簡略になって、囲い材料が余ってくるんだよ。
深まる秋、いつ降ってくるか分からない雪に備えて、越冬用の野菜の収穫も控えているが、雑用におわれて覚束ない。
大根、白菜、ネギ、ニンジン、野沢菜等々だが、お日様が遠退かない内に、たくあん用の大根は干しあげなければいけないし、野沢菜は漬け込みが待っているんじゃよ。
雪が降るまでの暫しの時間、雪国は何かと忙しい日々が続くのよ。
☆ドライ材と種取り用に
先日の雪に驚かされて、種子用に畑に置いた花オクラを切り取って来て納屋に吊したんだ。
ずっと以前に吊して置いたハスの花托は、すっかり茎が乾燥して、使える様になってきたね。
今日、種取り用に畑に放置してあった赤茄子を切り取って、一緒に吊した。
花オクラの青い実は、種子もまだ未熟で真っ白なんだが、茶褐色になった実からは、殻が弾けて沢山の実を確保したよ。
花オクラも、赤茄子も普通のルートでは種子が手に入り難いから、こうして自分で採種するんだよ。
☆夕焼けが綺麗!
まったく別の話だけど、ここ暫くは赤トンボが姿を消したね。
忙しさの中で気付かずに来たが、真っ赤な夕焼けを眺めながら、ふと気付いた事なんだがね。
あの頃は、何でもない普通に目にした動植物が、いつの間にか姿を消しているんだね。
絶滅とはいかないまでも、狭い領域に追いやられて細々と生きている。
人間の生活様式に合わせて(合わせられて)、自然界の様式までも変えられてしまった。
本来、住むべき場所が無くなり、本来、あるべき物が無く、新しく生まれた場所が突如として現れる。
新しいとはいっても、その存在は、ほんの僅かな時間、また新に別の新しきが出現する。
どうなんだろうか?クルクル変わる今のご時世、自然を介しての思い出なんぞ、これしき無いんじゃあるまいか?
夕焼けがどうだの、赤トンボがどうしたの、そんなことは、取り分けどうってことない戯言。
まして、「郷愁」なんぞの言葉なんか、何の事やらさらさっぱり。
夕焼けが、高層ビルの間に間に隠されて 、その自然現象すら分からず終い。
寂しいね〜、空しいね〜、そして怖いね〜、どうなるんじゃろうね〜。
老いぼれの 戯言なりで済ませたいね〜。