※今日から弥生三月、ドカ雪が嘘の様
今日から弥生三月、この間までのドカ雪が嘘の様で、すっかり春めいて来たね。
気温も上がり、雪になっても水気の多いベタ雪、雨の日が多くなった。
積もった雪も雨で締め固まり、ボリュームは急激に減ってくる。
1月31日のドカ雪の頃 そして今日(手を加えて消したが、それにしろこんなに消えた)
早朝の冷え込んだ好天の日は、水気を含んだ雪面が凍って「凍み渡り」ができるんだ。
凍み渡りとは、雪の上を人が歩いても抜からず、雪面を渡って歩けることから、この辺ではそう呼ばれている。
その昔、おいらがはな垂れ小僧の頃、この凍み渡りを利用して農作業が行われていたんだね。
どこの農家でも、田圃を耕すための牛や馬を飼っていたし、副業に豚や鶏なんかもいてね。
そこから堆肥が出るでしょう。貴重な有機質肥料だから、田圃に運んで施すんだけど、この時、この「凍み渡り」を利用したんだよ。
田圃の上の積もった雪に穴を何ヶ所か掘って、ソリに堆肥を積んで運ぶんだよ。昔の農作業は、殆どが手作業だったから、こうして雪面の凍るのを利用して、自由自在に思う場所に運んだって訳よ。そう、農家の知恵なんだね。
それにもう一つ、塩沢は昔から織物の町だったでしょう。
織りあがった反物を凍った雪の上に広げて晒すんだよ。「雪晒し(ゆきさらし)」って言うんだけど、不思議なんだよね〜?(写真上・牧之庵の親戚の織物屋(中田屋織物)さんのお嬢さんとオヤジさんの作業風景)
なんでも、オゾンの作用らしいんだけど、ほんとに真っ白になるそうなんだ。
そうそう、あの和紙の材料となるコウゾ、あれだって雪面に晒すんだよね。
雪国では、雪を利用して(利雪)いろんな知恵が生まれたってわけよ。
それにしろ、今シーズンの雪は弊害も多かったね。
特別、大雪って訳でもなかったんだが、一時期に多く降りすぎたんだ(ドカ雪)よ。
以前のブログでも紹介したけど、井戸水の枯渇(地下水が極端に低下)で消雪用の地下水がでなくなっちゃったんだね。
あっちも、こっちも、もう数え切れない程、各家の井戸水が全滅だったんよ。ここにきて、暫く汲み上げなかったから、今は出るらしいけどね。
何が原因なのか、ハッキリしたことは究明できないけど、いろんなことが言われているよ。
いや、「夏場が記録的な猛暑で雨が降らなかったから」とか?
あまりのドカ雪で、流水が無くなったとか?
商業用に大量に汲み上げる大きな井戸が何本も掘られたとか?
真相は解らずよ。
それにもう一つ、樹木の倒壊、枝折れが酷い!
我が家でも、ちょっと確認できるだけで5.6本、雪の中に埋まっているものが殆どだから、消えたら凄いことになってると思うよ。
いやだね〜。またまた雑用が増えるってことかもよ!