お盆明けの定休日。
暑かった今年のお盆、些か暑気あたり気味で、ゆっくりと休みたい気分だが、情けないほど貧乏性の親爺の性分、収穫期を終えて枯れあがったキュウリの姿をみると、気になって仕方ない。
茶前(朝食前)の涼しい時間に支柱と蔓の撤去を始めていた。
涼しさは朝のうちだけ、すぐに気温は上がって汗が滝のように流れ、衣服は汗で川から上がったネズミの様だ。
「お父さん、暑いからもう止めて休んだら」と、心配するババ。
朝食までに片付けをすませ、シャワーを浴びて着替えた。
朝食後、肥料を撒いて耕耘機で耕し、柵を上げた。
この場所には、店で使う秋取り用の辛味大根と、おろし大根の2種類を栽培する予定なんだ。
お昼近くに孫たち3人がきた。
どうやら、ババが炎天下で畑仕事をするジジを見かねて、昼食に誘ったらしい。
一人の孫が畑に来た。
「ジジ、お昼を食べに行こう」、孫には弱いジジを見透かして、一徹親爺の最善の誘導手段。
やっぱね〜、「おお、直ぐ行くよ、何を食べに行くの?」 サッと止めて、シャワーを浴びて素早く着替える。
即刻止めて、切り替える速さも見事なものながら、軌道修正はジジの特技?もう車を運転している。
「何処に行こうか?何が食べたい?」最年長の一人は肥満男児の高カロリー派、真ん中は食は細いが好物は別腹の女の子、一番下は小食偏食のお痩せの男児、三人三様で店選びも困ってしまう。
三人の要望を掌握して、お肉とパスタとハンバーグの食べれる処に?
目安を付けて近くのイタリアレストランに行くも、生憎の定休日。
そうだ!ちょっと遠いが泉までいこっペか。
駐車場には、県外ナンバーの車で満車状態!二階のレストランに上がったら、これまた待ちのお客さんが何組も。
ウヒャ〜!盆明けなのに此所は別世界!羨ましい?げすな本性、本音の羨望。
待つこと、1組、2組・・・・・・、5番目?
暫し待合いのすぐ前に、八海山の冷酒がうまそうだ!何か書いてある「地ビールの前にちょっと飲んで・・・・」どうとかこうとか、否応なしに誘い込む、巧みな対のんべえ作戦。
のんべえ親爺の頭の中は、もう組み立てができている。
それにしろ待つ時間の長いこと、暑いこと!こんな時には、待つお客さんの気持ちがよう分かるわい。
前持っての孫等の要望、それに見合ったメニューをババが選んだ。
上の坊主はステーキランチ
真ん中の娘はパスタセット
下のやんちゃはモチ豚ハンバーグセット
最後に「ジジは何を食べる?」
ノドが乾いたジジの脳裏は、食べ物なんか何でもいい、さっき待合いで組み立てた冷酒と、地ビールのセットもの、後は適当に見繕ってとババに任せて、畑仕事の乾きを潤す。結局、パスタは手付かず。薪窯で焼いたビッツアがホントにうまか!
それにしろ蒸し暑い一日。夜は熱帯夜、まだまだ猛暑が続く。