今年は、積雪が多い上に気温が上がらず、雪消えも遅れてしまい、通常の春先の出来事が全て狂ってしまったよ。
連休中の最悪の天候、明けて週末の今日は、昨日に続いて雪が降りそうな寒々しい天候、巷では竜巻が発生して甚大な被害が報じられ、神奈川では雹(ひょう)が降って身震いしたというじゃない。
そんなわけでね、我が地方の山菜たちも、ヘンテコリンの天気に振り回されて、連休には間に合わず、漸く活動を始めたってわけだね〜。
☆イッポンワラビ(アブラコゴメ)
申し訳ないが、連休の8日(火)は、臨時休業(7日、8日)の2日目なんじゃね。
ババは木の芽(我が地方では、アケビ蔓の新芽のことを言う。通常は山椒の若葉のこと)が気に掛かっていたし、おいらは「イッポンワラビ」が気掛かりじゃったんよ。
何はともあれ、春になれば、山菜採りが楽しみの一つ、この時期は夢にまでみる程じゃね。
前日の花巡りで、些か老体は疲れ気味、ゆっくりと出掛けたが、それでもお隣の長野県まで、またまたいつもの所に行ってきた。
コンビニでお弁当を買って向かったよ。山菜がいっぱい出てるだろうから、昼食もゆっくり食べられまいと、外食は避けて弁当にしたって事だね。
現地に着いて、先ずはババが求める「木の芽」じゃが、残念!時期尚早なり、雪が消えたばかりのようで、葉っぱが出掛かったばかりだったよ。
さて、こんどは「アブラコゴメ」は?
いつも行く場所は3ヶ所、最初の場所を覗いたら、まだ雪がいっぱい。大体の状況を察して、陽当たりの良い場所を廻って、予想量はゲット。
この「イッポンワラビ(あぶらこごめ)」は、シーズンを通して牧之庵の山菜を使うメニューで貴重な存在なんだね。
塩浸けで保存して、小出しして塩抜きして使うんだよ。今年は、アオコゴメ(クサソテツ)は採らないことにしたんだ。
一般的なコゴメ(クサソテツ)は、何処にでもあるし、イッポンワラビと比べると、旨さが格段に劣るからね。
赤身の掛かったイッポンワラビ(アブラコゴメ)だが、シーズン中はサッと茹がいて、マヨネーズに醤油orポン酢、ポン酢を掛けて、ラー油をちょっと掛けても美味しい。
サッと茹がいたものを、きんぴら風に作っても美味である。
今のシーズンには、お通しとしてお出ししているが、お客さんも大喜びで重宝してるよ。
☆コシアブラ(漉し油) 別名/ゴンゼツ、ゴンゼツノキ
面白い名だが、名前の通り、昔はこの樹液を漉して塗料に使ったとのことだ。ゴンゼツは金漆で特殊な塗料の名で、春の若葉を山菜として食べるんだね。
ちょっと、特有の香りがするが、天ぷらにすると美味しいよ。近年は、ブームになっちゃみたいだね。
此奴も、今年は遅れてきた。
連休間際に、下見に行ってきたんだが、まったく駄目だったよ。ほんの新芽が出掛かって程度だったんだが、12日(土)の茶前(朝食前)に、気掛かりで山に行ってきたんだね。
毎年行っている場所は、日陰部分に大量の雪が残っていて、まだ5日ほど早い状態だった。陽当たりの良い場所を探って行ってみたら、少しは走りが出ていたんだね。
こういう年は、気温が極端に上昇するから、陽当たりの良い場所と、日陰の場所では、極端に山菜時期のバラツキが顕著だよ。
この時期になると、山菜を求めていらっしゃるお客様も多い。寂しいかな、今手持ちの山菜は、ずっと前に採ってきて冷蔵保存したフキノトウだけ、いくら何でも、これだけじゃガッカリだね。
そんなこんなで、兎に角、初もんを探しに山に・・・・・・・・。
良かった、少しは山菜らしき初物が採れて。コシアブラ、少々のワラビと、天麩羅の王様「タラの芽」のはしり。
早速、今日からコシアブラが加わって、この時期の面目がたつってことよ。