☆ハッチンボウ(八珍坊主、コモ槌)から
コモツチ・ハッチンボウ
地方によって様々な名前で呼ばれているが、米俵を編む時に使われた重しである。
俵を編み込む為に用いた「俵編台」という物がある。これもまた「コモ足、俵編み機(木)」とも呼ばれている。
俵編み台
俵編み台は、写真のように2本の横木に、それを支える足が左右に付いている。横木は2枚向かい合わせになっていて、隙間が空けてある、この隙間に俵の材料であるスグリワラを入れて前後に交互に編み紐で編んでいく。横木の上部には編み紐が弛まないように特殊な留め金具が付けてあり、糸紐がロックされる。「コモツチ」は編み糸の重し用に使う物だ。常に吊り下げられた状態で使うんです。比重のある硬木の丸太を利用して頭部に切り込みを入れ、麻紐を結わいてあります。編み糸の締め具合で編み目を調整し、きつくもなく、緩くもなく米粒が漏れない様に加減するのが、熟練された技なのです。米俵は事前検査があって、目方、出来具合等が入念にチェックされていたんです。
俵編みの光景
高橋さんのイラストをお借りしました。俵の全面にぶら下げてあるのが「コモツチ」ですが、俵編みの様子が上手に描かれていますね。