苔は日本庭園には欠かせない存在。青々とした苔は、心癒され懐かしさが甦る。放っておけば勝手に生えそうなものだが、そう簡単にはいかないもんだ。条件が整わないと、殖やそうとしても、なかなか難しい。
土質や日照条件等によって、微妙に繁殖が左右される様だ。放っておいても勝手に生える品種が、その地に適合した条件なんだろうから、そこに別の品種を植え込んでも、自然に退化してしまうんだね。
ややもすると、日陰が最適の条件だと思いがちだが、そんなもんでもないようだ。特に、スギゴケは適度のお日様が大好きなようだ。
日本庭園には、スギゴケと言われる品種が一般的だが、欲しくて求めようとしても、通常は市販されていないんだね。どうしても欲しい、って事になれば、専門業者(造園業)に依頼するしかないんだろう。田舎であれば、自然に生えている場所を見つけて、採取するって方法もあろうが、それとて探すのに大変だし、例え見つかったにしても、まとまった量を確保するのは至難の業だよ。
近年は、苔の人工栽培が行われるようになって、専門に栽培している会社も有るんだね。
僕も苔庭が大好きだ。牧之庵にも、ほんのちょっとの場所だが、人工的に植え込んだ。でもね、条件の合わない場所に植えたやつは、2年くらいで自然に退化してしまうんだよ。スギゴケは、簡単そうで難しい。
そこで今回は、見事なほどに増殖し、大切に管理しているお宅の「苔庭」を紹介します。一般の日本庭園は、苔は地被類としての脇役だが、ここでは、苔が主役なんだね。
まあご覧下されよ。
どうです?凄い苔でしょう。昨日は、強風が吹いて杉っ葉が一面に散らばったそうですよ。広大な苔庭、一日掛かって半分拾うのが精一杯だったそうですね。雑草退治に落ち葉掃除だけでも、大変な苦労があるんですよ。
これだけの面積、維持するだけでも気が遠くなりそう!
直接ご覧になりたい方は、御案内しますよ(了解は得ていますから)牧之庵から車で2分、直ぐそこです。