見る人によれば「まあ!残酷!」「なんて可哀相に!」と、目を反らし、なんて非情の人間なのかと批判する人も少なくないと思われる。
しかし、ハンターにとっては、これ程の獲物を獲止めた事は最高の自慢であり、誇るべき事なんだね。
獲とめた人は、過去何回となく御紹介させていただいた「男の隠れ家」の主、笛木さんをはじめとする4人のハンター仲間。
その主体は笛木さんだが、限られた狩猟期間の中で、これだけの収穫を得られるのも事前調査の成果なのだ。
そう言えば、狩猟解禁前の晩秋のある時、彼がボソっと「今年は、山に猪がいっぺいる」と呟いた事を思い出した。
彼は、あの頃から既に今日の狩りを頭に描いていたんだろう。
昨日の成人の日、仲間3人を誘って猪を追って山奥に侵入した。
場所と、時期と、時間、天候、チームワークなど、最高のチャンスを行動に移したのだ。
雪山は過酷な作業、並はずれた体力と忍耐力が要求される。
素人から見れば、なんであんな難儀な事までして、と思うのだが、彼らにしてみれば何でもない、「好きこそ」である。
大きい物は、百二、三十キロは有にある獲物を獲止めてから運び出しが待っている。
真冬のこの時期、車で行き着くのは、ほんの僅かの除雪区間のみ、後は雪を掻き分けて山に入る。
穫ってはみても、そこからが大変なのだ。当然、ソリに乗せて人力で引いて下まで運び出すしかないのだ。
「いや〜、昨夜は夜中の12時頃だったよ」過酷な作業だね。好きでなきゃ、とってもできないよ。
一人の仲間の作業所で、今度は後処理が待っている。
獲止めた物は6頭の猪、全員で黙々と皮を剥ぎ、解体作業に余念がない。疲労困憊の様だ、無言で皮剥をするハンターたち
ド素人の自分が見ても、すごい!圧倒された!狩り仲間(大工)の作業小屋も今日は獲物の解体場所となる
でも、あの難儀はおいらには無理、好きこそ物の上手なりだが、おいらにはちょっと世界が違う感じだ。
ハンターは、これ程の「腕自慢」はなし、新春初狩りの大獲物だ。