4月の上旬に、牧之庵前の分家の親爺から「翁草(おきなぐさ)」二鉢を貰った(下の写真、上段2枚)。
親爺の話だと、僕等の幼少の頃には周辺の日当に自生していたと言うが、僕にはその記憶が全くないんだね。
葉や茎、蕾にまで全身真っ白な繊毛で被われている。
茎が柔らかいのか、頭が重いのか?蕾のうちに背骨が曲がってお辞儀している。
さながら、翁じゃ、生まれながらに腰が曲がっちょるんだね。
一週間ほど前から、つりがね形で赤紫色の花を見せて、今日は二鉢合わせて5個咲いている(下の写真、最下段2枚)。
下向きの花をちょっと持ち上げて覗いてみると、がく片が6枚、中心部(赤紫色をして、6.7?突き出ている)の雌しべを取り囲む様に、黄色の雄しべが沢山付いている(写真左)。
がく片の内側には、白い繊毛は生えていない。
花が終わると、白い綿毛状の種子をつけるんだそうだが、僕は見たことがない。
植物図鑑などで調べてみると、お辞儀をしている茎も、種子を付ける頃にはシャキっと伸ばして、さながら仙人のような繊毛で覆われている。
この姿が、白髪を振り乱す翁に似ていることから、命名されたそうな。
今や、幻の山野草なんだそうで、環境庁の絶滅危惧類に分類され、絶滅の危機種として、保護されているんだとか。
まっこと、不思議な花だね。
そんならば、他人事ならぬ同属の翁が、ちょっと殖やして見ましょうかね。同じ好で、その翁草なんぞを・・・・・・・・・・・