幼少の頃から文化の日は、秋晴れのイメージしかない。
ところが、最近は異常気象の影響か「晴れの特異日」ではなくなった。
晴れるもんだと計画された「しおざわ産業まつり」、同時に新米キャンペーンのイベントとして「コメリンピック2010」も行われるが、昨年は最悪にも初雪、今年も朝から冷たい雨が降り、高山では今シーズン2回目の冠雪を見た。
急に北風に変わり、あわや初雪かと、心配されるほどの射し込むような寒さ。
雪ともなれば、2年続きの初雪で「初雪の特異日」と、化するやも。
紅葉を忘れかけていた山肌が、予期せぬ冠雪を見舞って大慌て、それでも何とか季節感を演出しなければと奮起して、それなりに見繕った。
去年と今年、2年続けて産業祭りに行ってきたという県外のお客さんが、震いながらいらっしゃった。
「去年は雪で、今年は冷たい雨降り、もう散々、来年はも〜う来ないわ」
そりゃ〜そうじゃろうて、まさかの2年続きの大荒れ日で、「晴れの特異日」は影を潜め、イベントの計画も変更を余儀なくされそうだ。
庭先で一際に秋を誇示している奴もいる。
真っ赤の簪(かんざし)を誇らしげにぶら下げてはいるが、此奴も葉っぱを染めるのを忘れていた「コマユミ」。
通常ならば、真っ赤に染まった葉っぱが、簪との合作で見事な演出なんだが、未だ真っ青のままだ。
同じ赤い実のガマズミは、遂に紅葉の時間が取れずに、そのまま半分以上も落葉した。
そろそろ餌が少なくなってきたのか、野鳩が残り実を漁る。
葉っぱは染め忘れたが、真っ赤な実は鮮やかなコマユミだ