ババが実家の畑から、タンマリと切り取ってきて、生けて一週間が経つが、未だ生け掛けの状態と変わりない持ち様だ。
画面上の写真は、すべて一週間程前に生けた花だが、野外の寒さに震えて耐えている。
21日の定休日、ババが「お父さん、今日は何する予定なの?」
こういう問い掛けには、何某かの魂胆がある証なんだね。
「今日は、雪降り前だから、あれもして、これもして、忙しいよ」、親爺は本音だが、一応はババの魂胆も探ってみる。
何じゃない、先週、ババの実家に垣根作りに行った際に、山の畑にいっぱい咲いていた、真っ白な可愛い菊が欲しいらしいんだ。
あれほどタンマリ貰ってきたのに、ババとしては、あのまま畑に放置されて、枯れ果てるのは忍びないんだろうね。その気持、共感する節もある。
ホントのところ、おいらも勿体ないなあ〜って思ってはいたんだがね。
よっしゃ、そんなら行ってみるべか。
そうと決まれば、いつもの「即決即行」、われら夫婦の長所&短所?、軌道修正は手慣れたものよ。
勇んで出掛けたが、途中で怪しい雲行き、自宅にUターンして雨合羽を用意した。
ババは切り花用の菊が目当てだが、おいらは菊苗が欲しいんじゃよ。わざわざ毎年、長岡まで取りに行かれないからね。
花が咲いているうちに苗木を掘り取ってくれば、気に入った花の苗が確認できるからね。
ババの実家に了解も取らずに畑に直行、ババは切り花、おいらは苗取り、いろんな種類の秋菊をゲットした。全部で何種類の菊の花があったんだろう?
「おとうさん、この前貰った下仁田ネギ、あれって何処の畑だったろうかね?」
どうやら、今度は野菜が欲しいらしいんじゃ。まあいいか、コソ泥ついでに・・・・・。
そう簡単に言われても、おいらだって先週初めて行った切りだから、そんなにしっかりと覚えている筈がない。
朧気ながら、記憶を辿って探し回るが、どうもネギ畑には到着出来そうもない。
やむなくババが実家に電話「あのね、今、畑に菊を盗みに行って、今度は下仁田ネギを取りに行こうと探し回ってるんだけど、どうしても分かんないのよ。あそこって、何処だっけ?」。
聞いたところで、全くオンチの老夫婦、ましてや目印のない山中の畑、電話で案内されても、ちんぷんかんぷん?
おや?まてよ、見覚えがあるところに来たぞ!おぼろげながら甦った記憶。
「ああ、分かったぞ!」、ババが電話で聞いてるうちに、車はネギ畑に到着した。
実家に寄るようにと、ババはお母さんに言われていた。
これじゃ、泥棒も出来ないね〜。冗談交じりでお茶をご馳走になって、即席に漬ける大根をまた貰っちゃった。
おかしな、ドジなコソドロのお話。
「雪が降り込むまで、畑はあの状態だから、いつでもこっちに来たら取っていけばいいよ」と、オヤジさんのご好意、ドジなコソドロ、今度は泥棒じゃなくなったが、まさかババは行かないだろうて?(行けないだろうね)。