裏庭の雑木に絡まって、年々蔓が太くなり勢いを増してくるツルウメモドキ。
5,6年前までは、わざわざ此奴を探し求めて山野を駆け巡っていたんだが、今では庭に植えてあるから家にいて適期に沢山採取できるようになった。
ところが、最近は此奴の旺盛な発育と繁殖力に戸惑っているんだね。
所構わず勢力を増して蔓を伸ばすから隣の庭木に覆い被さって、放置すれば枯らしてしまう。
赤い実は落下して発芽するから、至る所に生えてしまい、その除去に一苦労なんだ。
毎年、飾る蔓を採取しながら、余分に伸びた蔓を同時に選定しているんだが、奴の繁殖力が上回って親爺も必死なんだ。
だから、日頃から適度に痛めつけて調整しつつ維持する。口で言うのは簡単だけど、これはこれで大変な作業(雑務)なんじゃよ。
2.3日前に前の弟が貰いに来て、梯子をかけた序でに、ちょっと早い感じだったが切り取った。
採取時期の微妙な差違で実の色合いが違ってくるんだね。
あんまり早すぎると、真っ赤な色が付かずにオレンジ色になっちゃうし、遅すぎると色は真っ赤に付いてるけど落下しやすくなるんだね。
微妙に採取時期を変えるのも一興、オレンジと朱色が程よく混じると、それはそれで綺麗なんだ。
切り取る前は濃緑色の表皮に包まれているんだけど、切り取ると半日くらいで表皮が割れて中から赤い実が顔を出す。
不思議な現象だよね。
切り取ってから直ぐに葉っぱをもぎ取らないと、葉っぱと一緒に蔓の表皮が引っ張られて、実ごともぎ取ってしまうから、なかなか手間の掛かる厄介もんなんだよ。
そんな面倒くさい作業を終えて、納屋に吊して出番を伺う「ツルウメモドキ」だが、やがて牧之庵の店内は一時期此奴で蔓延るって訳よ。
立木に絡まって繁茂する切り取り前の蔓の状態
切り取り直後は未だ緑色、葉っぱを蔓からもぎ取る作業は面倒くさい