2.3日前から、天ぷらの葉物(青物)の材料に牧之庵定番、自家栽培の「つる菜」が採れるようになりました。野菜の天ぷらなので一品は必ず葉物を使っています。これから11月の初雪前まで使います。雪が降ると自家栽培の葉物は無くなりますので、セロリーの葉を使うんです。スーパーから買ってくるんですが、セロリー自体は茎を食べるんで、葉っぱが付いていなくて探すのに一苦労するらしいんです。冬の葉野菜で天ぷら用に使用できる、うまい葉野菜はないもんでしょうかね?雪が消えると、アシタバ、コンフリー、ウド等が出てきますし、追って山採りのウド、コシアブラ等の山菜物が役に立ちます。「ツルナ」が出てくると楽々します。シーズンも長いから。
この「つる菜」は牧之庵を始める前、そばつゆの作り方を伝授していただいた時、そのお店に努めていらっしゃったおばさんから種を譲り受けたものなんです。開店当初から使ってきましたが、この地方では珍しいので、当初は来る人、来る人に聞かれました。僕も知らなかったんですが、「摘み菜」と聞いてきたもんだから(聞き違えかも?)、しばらくの間は「ツミナ」と教えてきました。今もその呼び方が定着して、みんなは「ツミナ」と呼んでいるようです。お客様で欲しい方がおられ、遠くの方にも養子に出ました。
☆ツルナについて・・・・・・・日本全国、海辺に自生する植物で、ハマジシャとも呼ばれているそうです。繁殖力が旺盛で、次々に脇芽が伸びて増殖します。文字通りの「ツル菜」です。雪国は冬は枯れてしまいます。1年草ですが、こぼれ種でいくらでも翌年芽が出ます。ホーレンソウの代用になると聞いていただいてきましたが、葉っぱが粉っぽくて、僕には「おしたし」ではいただけません。油炒め、バター炒め、あえ物がいいのかな。一押しは、やっぱり天ぷらが一番です。クセやアクがなくて美味しいですよ。カロテンが豊富で油と相性が良く、ビタミンAの吸収率がアップするそうです。やっぱり、天ぷら、炒め物に最適なんですね。これからの時期、青虫が好んでつきます。あっという間に葉っぱに穴を開けるんで、無農薬では栽培できません。正直なところ、牧之庵もこれだけには半分交代で交互に防除します。